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蒼空のキャンバスに鋼鉄の鷲の飛翔を見た!

第25回百里基地航空祭取材レポート

2007年09月29日 23時50分更新

文● アスキー戦車部長Y

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対地射爆撃

 次は支援戦闘機F-2による対地攻撃だ。対地攻撃といっても、実際に爆弾を投下したり火薬を爆発させる訳ではない。あくまでも対地攻撃のような飛行を見せる、というものだ。
 それに併せて地上では対空機関砲による応戦のデモも行なわれたようだ。“ようだ”というのは我々のいる滑走路南側からはエプロン方面の状況が全く見えないためなのだ。地上部隊が対空機関砲で応戦しているようで、対空機関砲の発射音がスピーカーから聞こえてきた。低音の、そう、牛がうなるような音とでも表現すればいいだろうか。

F-2 F-2
離陸するF-2ヴェイパーを羽衣のように曳きながら飛ぶ
F-2 F-2
同じくヴェイパーを曳きながら雲の峰を上昇するミッションを終え、着陸態勢に入る

 そしてF-2による対地攻撃も、対空機関砲での応戦もあっという間に終わってしまった。実際、超低空かつ亜音速で対地攻撃を行なう航空機に対し、地上からの射撃可能時間は数秒もないのだ。現代戦は瞬時に始まり、そして一瞬の後には終わる、まさに秒単位の戦いなのだ。

F-2A支援戦闘機

F-2A支援戦闘機 米国ゼネラル・ダイナミックス社(旧称、現在はロッキード・マーチン社)製F-16をベースに、日米共同で開発された機体。三菱重工が中心となり製造し、1996年に制式化、2000年に部隊配備が開始された。世界水準に達した戦闘攻撃機だが、価格が120億円と高額なため、本来140機とされていた予定調達数は大幅に減らされ、最終的な調達数は複座型のF-2B32機とあわせて98機となった

 ちなみに、支援戦闘機というのは日本独自の分類名称で、諸外国では通常「戦闘攻撃機」と呼ぶ。戦闘攻撃機とは、爆撃や艦船攻撃の能力を付与された戦闘機という意味で、ある程度の妨害は自力で排除して対地、対艦目標を攻撃することを任務とする。ということでF-2Aは、対艦ミサイルや爆弾を搭載し、洋上の敵艦隊や上陸してきた敵部隊の攻撃を任務としている。

対空機関砲VADS

VADS VADS(Valcan Air Defence System)は、航空機搭載20mm多銃身機関砲を地上用に転用した兵器だ。日本では基地防空用に空自や海自の各基地に配備されている

アクロバットチーム「Air-Rock」の曲芸飛行

 お昼前、ちょっと緊張感が途切れ、暑さが耐えきれなくなってきた頃、今までの轟音、爆音とは異なる軽快なエンジン音が聞こえてきた。そう、アクロバットチーム「Air-Rock」の登場だ。軽快な複葉プロペラ機ピッツ・スペシャルを駆って、パイロットのサニー横山氏が様々な曲技飛行を披露する。Air-Rockは故・ロック岩崎(岩崎貴弘)氏が創設した国内唯一の民間かつプロのアクロバットチームだ。ロック岩崎氏は空自出身のパイロットで、当時すでに旧式化していたF-104で、米空軍の最新鋭戦闘機F-15を模擬戦で「撃墜」するなどの数々のエピソードがある方だ。残念ながらロック岩崎氏は一昨年墜落事故で亡くなったが、相棒のサニー横山氏が意志を継いで今も日本を飛んでいるのだ。

Air-Rock Air-Rock
愛機ピッツ・スペシャルから手を振るサニー横山氏。ちなみにピッツの原型機は1940年代に初飛行を行なっている基地低空を背面飛行のまま飛び去る。まだまだ序ノ口?
Air-Rock Air-Rock
スピンしながら急上昇、急降下など、かなり体に負担がかかる技を次々と披露する蒼空に白いスモークがまぶしい。ぜひ一度実地で曲技飛行を見てほしい。自衛隊機のデモ飛行とは違った魅力を感じられるはずだ

(次ページへ続く)

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