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転職経験あり! 仕事人たちのストーリー 第8回

転職失敗は転職成功のもと! IT業界未経験からWeb事業会社の役員へ

2006年09月07日 00時00分更新

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これまでの問題点や課題を探す姿勢が 自身を成長させる糧となる

 こうして平松さんは、2000年にシステム開発会社内のIT事業部に入社。不動産物件のデータベースや検索システム、不動産会社のWebサイトを制作するほか、フリーランス時代のクライアントからの依頼も請けた。部署の要として活躍する彼女は、所属するIT事業部が2002年に株式会社ソナーとして独立した際、同社の役員に就任。そして現在、平松さんは同社のWeb事業を取りまとめるプロデューサーとして不動産検索システムのコンサルティングやWebサイトのディレクションを行ないつつ、役員として事業予算や社員のモチベーションなどの管理をしている。

「休日出勤や深夜残業なども多いけれど、クライアントやユーザー、社員がハッピーな顔をしているのを見ると、どんな苦労も吹き飛んでしまいますね。フリーランス時代は、一件いくらという形で仕事を請けていたため、極端に言えば自分のためだけにがんばればよかった。でも、今は多くの人が便利に感じたり喜んでくれたりすることがうれしくて仕事をしています。クライアントの要望や社員のモチベーションを含めて、自分が抱えているものが大きいほど仕事に熱が入ります」

 順風満帆の平松さんは現状に甘んじることなく、今なお自身の成長を心がけている。そんな彼女は、好奇心を抱いた技術や知識を誰よりも多く吸収しようと努力した結果、現在に至ったのではないかと、これまでの道のりを振り返る。そして、株式会社ソナーで面接官を務める立場から、次のように語る。

「面接では、自分がこの会社で何をやりたいかを、きちんと説明できるようにすることが大切です。それから、自分のスキルや知識をしっかり把握しておくこと。ただし、知ったかぶりは後々トラブルを生みかねないので避けましょう。また、Webディレクターはクライアントや制作スタッフとのコミュニケーションが不可欠なので、質問に的確に答えられるか、自分の考えを言葉で表現できるかなども見ています。そして最後に、仕事に対する姿勢ですね。これまでの自分を振り返り、与えられた仕事だけをやってきたのか、それとも自分で業務の問題点や課題を探しながら働いてきたのかを思い起こしてください。その上で、自分にどんな理想像があるのか、どう成長していきたいのかを、他者に伝えられるようにしましょう。そうすれば、きっと将来は開けるはずです」

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