Halo 3を遊びつくす 第1回
いよいよ発売直前となったHalo 3をプロデューサーに直撃!
【TGS2007 特別編】「Halo3」クリエイターインタビュー
2007年09月26日 14時07分更新
初代Xboxでは、前2作で全世界で1500万本を超える売り上げを叩き出し、初代Xboxのまさに「キラータイトル」となった「Halo」(ヘイロー)シリーズ。2004年にリリースされた「Halo 2」から約3年の沈黙を経て、今度はXbox 360用タイトル「Halo 3」として今月27日にリリースされる。
Halo・サーガの締めくくりを飾る本作の見どころを、「東京ゲームショウ 2007」で来日した米Bungie Studio(バンジー・スタジオ)社のジョンティ・バーンズ(Jonty Barnes)氏とジェイ・ウェインランド(Jay Weinland)氏にインタビューした。
加藤(以下、編集部) Halo 3で一番、力をいれたのはどんな部分なんでしょう?
バーンズ氏 Halo 3では、前作までで広げた風呂敷を畳む労力はもちろんだけど、さらに「みんなでワイワイ楽しみながら遊ぶ楽しさ」を追加することに注力したんだ。1人で遊んでも、複数で遊んでも、Haloの世界や物語を楽しんで貰えるようにね。我々は「ソーシャル・ゲーム」と呼んでいるけど、Halo 3ではプレイ体験を共有できることが一番のポイントなんだ。
例えば、Halo 3では最高4人のプレイヤーが協力してキャンペーン(ストーリー)モードを攻略できるんだ。ネットを通じていろんな人とプレイすれば、プレイのたびに全く異なった体験が得られる。
さらにHalo 3では、どんなゲーム(キャンペーンや対戦などすべて)でもリプレイデータを「フィルム」として保存できて、後で見直すこともできるんだ。フィルム再生中はカメラを自由に動かすことも、コマ送りしてじっくり観察することもできる。自分のプレイの悪かったところを見直したり、友人のプレイのいいところを研究するのにも使えるわけだ。もちろんリプレイを見ながら電話やボイスチャットであれこれツッコミまくってもいい。そういったパーティ感覚をHalo 3では盛り込みたかったんだ。
カッコよく敵を吹っ飛ばしたシーンがあればカメラを止めてスクリーンショットを撮り、アップロードすることもできる。さらに「bungie.net」にフィルムをアップすれば、自分のスーパープレイを世界中の人たちに見てもらうこともできるんだ。
編集部 Bungieファンとしては、古の傑作FPSゲーム「Marathon」(マラソン)シリーズにもあったフィルム機能がHalo 1と2で削除されてすごく悲しかったのですが、Halo 3で「バンジーらしさ」が復活して非常に嬉しいです。
バーンズ氏 私たちもHalo 1・2でのあの仕様はちょっと残念だと思ってるんだ(笑)。だからHalo 3はHaloを作り始めた時から我々が持っていた「願望」の集大成になるように作ったよ。
例えばHalo 1では「スケールの大きな戦闘」と「洗練された敵AI」を構築することに成功し、Halo 2ではそれにプラスして対戦プレイ面の「体験の共有」を盛り込んだんだ。Halo 2のストーリー面ではああいう形で(皆を怒らせた)終わり方になってしまったんだけど、ストーリーに奥行きを持たせることに成功した。
編集部 Haloに関するナゾは、Halo3で完全に解き明かされる?
バーンズ氏 もちろん。ただ完全に提示されるわけではなくて、ある程度プレイヤーの想像が入り込む余地は残してあるよ。
そうだ。Haloの物語はHalo 3で終わってしまうんだけど、Haloをもっと面白く遊ぶために追加された「フォージ」(Forge)モードも説明しておこう。一見すると最高8人までのマルチプレイヤー対戦なんだけど、マップ上に置いてある武器や乗り物の位置や種類・出現間隔、復活ポイントなんかを、自在に操作できるキャラクター「モニター」が用意されているんだ。モニターを選んだプレイヤーはゲーム中に乗り物を出現させたり、通路上に障害物を置いて攻略ルートを限定したりと、神のような視点でゲームを操作できる。
爆薬の山を作って吹き飛ぶのを楽しむのもよし、ロケットランチャーから放たれたミサイルをグラビティ・ハンマーで打ち返して野球みたいに遊ぶ……失敗するとドカンだけどね……こんなこともできるんだ。
このエディットしたマップは、Xbox LIVEを通じてアップロードし、全世界のプレイヤーに遊んでもらうこともできる。ランキングも用意されてるから、世界中でどんなマップが受けているのかすぐわかるようになっているよ。
編集部 そうそう、前作のHalo 2のラストで地球に帰ってきたマスターチーフが「ケリをつけてきた」というセリフがありますね? 我々に言わせれば「お前、何もしてないじゃん」とツッコミたくなるわけですが、あのセリフの真意は?
バーンズ氏 過去形で訳されている日本語訳がちょっと変なのかもしれませんね。あのマスターチーフのセリフは「これからこの戦いを終わらせる」という意味で、それがこのHalo 3のストーリーに繋がっていくわけです。
編集部 つまり、Halo 3は「マスターチーフがコヴナント艦隊を相手に大暴れするのは確実」ということですね。それを聞いてますます楽しみになってきました!
残念ながらストーリーの根幹にあたる質問は、「遊んでみてね」ということでスルーされた。だが、今作では地球の平和を守る一方で、前作でマスターチーフと別れ別れになった、ヒロイン「コルタナ」を救う方向にストーリーは進むことをほのめかしてくれた(というより、Jonty氏が着ていたTシャツには「コルタナヲスクエ」の文字が!)。
コヴナントの拠点要塞に残ったコルタナと、地球に一足早く帰還したマスターチーフがどのように再会するのか? 同じく拠点要塞に残った軍曹と中佐はどうなるのか? その答えは実際のプレイで確認してみるとしよう!
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