KDDIが19日に行った社長会見。同社代表取締役社長の小野寺正氏は、パソコン向けの定額サービスの提供を検討しているとコメントした。
パソコン向けの定額サービスといえば、NTTドコモが13日に、3大キャリアとして初めて「定額データプラン」を発表した(関連記事)。
ドコモのパソコン向け定額サービスは、ウィルコムより速く、イー・モバイルよりも対応エリアが広いことで期待も大きかったが、制約も多い。
そこで気になるのが、auやソフトバンクモバイルがどんな対抗サービスを打ち出していくかということである。ソフトバンクモバイルはわれわれの取材に対し、「対抗サービスは行なわない」と述べているが(関連記事)、小野寺氏は同会見で次のように話した。
「PC向けの定額制を検討してないと言うとウソになる。ただはっきりしているのは、何の制限もないPCの定額制を導入するのは不可能ということだ。現在のEZwebの定額制も、一定以上の大きさのファイルをダウンロードできないようにするなどの制限をかけることで、ユーザーが公平にサービスを使えるようにしている。PCの定額制でも、(帯域を占有しないように)なんらかのコントロール機能が必要になるだろう。
KDDIは18日、モバイルWiMAXを事業化する企業「ワイヤレスブロードバンド企画」の設立を発表したが、KDDIの携帯電話事業とWiMAXは別の事業として住み分けを行なうとしている(関連記事)。 「WiMAXの技術は当面はパソコン向けのデータ通信のみで展開していく」と小野寺氏は話した。
1台の携帯電話で音声通話とパソコンのデータ通信を制限なく行なうという使い方は、当面は難しいようだ。