このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

IT業界動向を知ろう! ~転職天気予報~ 第2回

狙い目のITコンサルタント SEからコンサルタントへキャリアアップを図る人材続出!

2006年09月21日 00時00分更新

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

採用意欲が旺盛なITコンサルタント
スキル以上に重視される素養とは何か

 このような社会背景から、昨今のコンサルティング会社は、システム関連のニーズにもワンストップで答えられるように、システムエンジニアを積極的に採用しています。また、システムエンジニア経験者がキャリアアップのために、コンサルティング業界へ転進を図るという動きもあります。

 現在、コンサルティング会社の人材採用意欲は旺盛で、50~100人という単位で募集をかけているところも少なくありません。この状況は2年ほど前から右肩上がりで続いていますが、当面はこの活況が続くと考えられます。その大きな理由は、景気の上昇で企業の設備投資が活発になってきたことですが、全業界にわたる企業でIT化の意欲はあるもののシステム化が遅れていることも挙げられます。ERPなどの基幹系システムのみならず、個人情報保護法や商法改正、会社法施行といった日本版SOX法絡みなど、次々と打ち出される指針のために、企業では情報システムの構築が追いついていないのです。地方自治体もIT化を急いでいますが、コスト削減との兼ね合いなどでコンサルティング会社が介入する余地はまだまだあります。

 今、各コンサルティング会社が抱えている案件は確定ベースで進んでいるため、この需要は本物と言ってよいでしょう。多くの企業から引き合いがあるにも関わらず、これらすべてをカバーする人手に至っていないため、常に人材を欲している状態が生まれています。あと1~2年は、この勢いは崩れないでしょう。

 さて、コンサルティング業界に転職を考えた場合、必要とされるものは何か? IT関連の知識やスキルが人一倍必要なことは言うまでもありませんが、中途採用の場合は、最低5年以上のシステム畑での経験がほしいところです。ただ、それ以上に重要なスキルが、ITコンサルタントには求められます。顧客と相対して問題を解決していくため、論理的な思考力があること、課題解決能力があること、さらにパートナーシップを構築したり相手を納得させたりするためのプレゼンテーション能力も求められます。ケーススタディに柔軟に対応して、顧客に最適なシステムとは何か、どんな付加価値をつけたらよいかを、信頼関係を築きながら提案していく仕事だからです。

 ITコンサルタントにとって、IT技術はあくまで手段であり、最も大切なのは人に帰結する仕事をするための素養です。採用担当者には、問題意識を持って能動的に行動できるか、具体的な事例を出して、それに自分がどう対処したのか、どう対処できるのか、顧客とはどう接点を持っていくのかなどをアピールするとよいでしょう。コンサルティング業界は非常に元気がよく、採用活動に積極的です。クライアントの力となり、案件を解決していくことにやり甲斐を見出したい人にはおすすめしたい分野です。

できればもっていたい資格

  • オラクル マスター シルバー以上
  • Javaプログラミング能力認定試験1級

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ