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IT業界動向を知ろう! ~転職天気予報~ 第5回

大注目! 東海地域の転職市場 実務経験がある理科系第2新卒にチャンスあり

2006年12月21日 00時00分更新

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需要が高いのはシステムエンジニアや組み込みソフト系エンジニア

 東海地域には製造業が多いことと並んで、グローバルに展開している企業が多いという特徴があります。そのため、他地域に比べてクライアントの要望が高い傾向にあります。業務1つ1つのクオリティはもちろん、コストや納期などもハードルが高いですね。その分ハードな仕事になりますが、それは高レベルな要望に対応できるグローバルな技術力を身につける絶好の機会とも言えます。とはいえ、高レベルなスキルを身につけたいとチャレンジする気持ちがあれば十分やっていけますし、エンジニアとしての市場価値を高める場としては申し分ない環境だと思います。

 先にも触れましたが、製造業の業績拡大が続く東海地域ではシステムエンジニアや組み込みソフト系エンジニアの需要が高く、完全な転職志望者の売り手市場となっています。もはや東海地域内だけでは人材確保が難しい状況ですね。東京の転職市場は、採用決定者の60%以上が東京在住の人で占められています。一方、東海地域では地元在住の採用決定者が占める割合は30~35%に過ぎません。必然的に製造業やシステムインテグレータ各社は東海地域だけでなく東京や大阪などの他地域にも人材を求めなければならず、各社が自社開催による求人セミナーを東京・大阪・九州などで行なっています。

 そうした東海地域で特に求められている人材像は、コミュニケーション能力──中でも「調整能力」がある人ですね。特定の資格取得者というよりも、クライアントのさまざまな要望を調整する能力が重視されます。これに加えて、システムエンジニアは製造業の生産管理や品質管理についての業務知識があれば、採用対象になる可能性はとても高いですね。また、組み込みソフト系エンジニアは経験者だけでなく理系出身の第2新卒──特に機械系・電気電子系の学科を卒業した方や、C言語やC++言語がわかるシステムエンジニアの方が採用対象となってきています。ただし、多くの企業が絶対的な人材不足から今後の成長を見越した人物重視の採用を行なっているので、これらの知識や経験がなくても十分にチャンスはあると思います。

 東海地域におけるIT関連職の転職市場は、グローバル規模の開発案件や最先端のプログラム開発など、世界中に送り出される製品に関われるたくさんのチャンスとフィールドが見出せます。世界を舞台に技術を積み上げ、そして提供していくことに魅力を感じる人は、ぜひチャレンジしてほしいですね。

できればもっていたい資格

  • C言語プログラミング能力認定試験1級

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