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中国IT小話――上海にそびえる“大陸屈指”のオタクビルに潜入した!!

2007年09月14日 08時00分更新

文● 山谷剛史

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店員に聞く、中国オタクビルの実情


 弦動楽百城にある店のひとつに入り、女性従業員に話を聞いた。中国のこの手の店では、現地の人々には高額なホンモノばかりを取り扱うだけでは商売は成り立たないそうで、取材した店はどの店かは紹介できないことはご了承いただきたい。

――商品はどこから仕入れているの?

「ある商品は日本からの輸入で、ある商品は香港から。そのほかは自社の工場で製造したもの。ウルトラマン、キティーちゃんは日本からです」

ハルヒ

涼宮ハルヒの憂鬱のフィギュアなど、日本でも見かける商品も並んでいる

――どんな商品が人気?

「アニメ関連のグッズ、たとえばデスノートなんてよく売れている。しかし、ご存知のようにデスノートは中国では政府文化部によって販売が禁止されたばかりなんですけれどね。そのほかはまあ普通かな」

――ホンモノとニセモノの価格は正直どうなの?

「中国で著作権を守っていない商品は当然安いです。正直、中国人で正規版を買う人はとても少なく、例外と言ってもいいぐらい。私たちのビルでは知財関係もちゃんと調査していて、著作権のしっかりした正規版“も”あります。けれど中国発のコンテンツを利用したグッズのホンモノはとても高く、買う人はいないので、中国では著作権をちゃんと取得している企業はありません。でも日本の『NARUTO -ナルト-』『BLEACH』『DEATH NOTE』はすべてうちでは正規版。少々高くても、とてもよく売れてます」

オタクビル

写真を見る限り、アニメ関連のグッズも充実しているようだ

――店員さんは、アニメとか好き?

「私は前は財務とか企業管理の仕事をしていました。オタクビルで企画・営業として働くようになってから、アニメや漫画が好きになりました。この職業を選んだからにはしっかりこなしてものにしたいですね」

――メイド服を売っていたが、コスプレとかも流行ってるの?

「ショップのサービスの一環で、たくさんのサークルを組織しています。コスプレ商品の売れ行きは一般的ですね」

ゲーム店。本体やソフトのほか中国独自の周辺機器を販売している

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