転職活動のスタートは、自分と希望会社との接点を探すことから
会社説明会から帰宅した西尾さんへ、すぐに豆蔵から面接試験を案内するメールが届いた。その文面を読んでみると、どうやら会社説明会での面談は1次面接のようなものだったらしいと分かる。びっくりしつつも、今度は徹底して自分をアピールすることを考えて面接に臨んだという。その結果、豆蔵への採用が決定。そこにはどのような工夫があったのだろうか。。
「豆蔵に採用されたポイントは、技術を極めたいという僕の考えと、常に高い技術を提供していくという豆蔵のビジョンが合致したからだと思います。自分のキャリアや仕事への考え方が、会社の理念や方向性に合っているのかどうかは事前のホームページからの情報や、会社説明会での質問において確認することができていました。結果、自分を面接でどうアピールすれば良いのか把握し、武器にすることができたのです。また、もしも自分と会社の接点が見出せないまま、どうにか入社できたとしても、その後うまく仕事できなかったでしょう」
入社後の現実! 豆蔵のコンサルティング業務とは?
西尾さんは、入社後にショックを受けることがあった。自分以外の技術者が全員、技術について確固としたポリシーと専門分野の高度な知識と技術力を持っていたからだ。現在は、一流の技術者である先輩たちに一歩でも近づけるように奮闘している状況だという。
「僕は現在、共通開発基盤導入コンサルティングという職務を担当しています。クライアントの業務に合わせて、開発基盤となる標準フレームワークの構築やプロセスの標準化、効率的なアーキテクチャーの策定などの支援をする仕事です。コンサルタントという肩書きですが、実務はクライアントへのヒアリング・提案から、開発までを一環して行なっています。コンサルティングでは、問題点を引き出して解決策を提案しますが、発注までこぎつけるにはクライアントを説得しなくてはなりません。このとき、開発もやっていることで、技術的な裏付けを説明できるのが強みとなります。やはり、クライアントを説得するためには、何かしらの資格を取得しているとかではなく、現場での経験がものをいいますね」
また、コンサルタントとして仕事を発展させるには、コミュニケーション能力は最も重要なものの一つだとも語る。
「提供する商品が優れているだけでは、十分に満足していただけません。満足度を大きく左右するのは、トラブル発生時の対処方法だと思います。そのとき、問われる能力は『どれだけクライアントと話し合いができるか』です。ですから、どんなトラブルが発生しても円滑に対処できるように、クライアントの担当者と密にコミュニケーションをとるように心がけています」

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