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目の前で戦車が実弾発砲!

平成19年度富士総合火力演習を取材せよ!

2007年09月15日 20時15分更新

文● アスキー戦車部長Y

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●普通科火力

 会場に多数の車輌が進入してくる。いよいよ歩兵部隊による陣地の制圧だ。ちなみに陸自では歩兵のことを“普通科”と呼んでいる。戦後間もない頃の、反軍の風潮が強い時代の言い換えの名残だ。
 それはさておき、いかに兵器の高性能化が進もうとも、最後は歩兵による陣地の取り合いが戦場での勝負を決めることになる。とはいえ、現代戦はスピードが勝負。陸自の隊員達は、まずCH-47Dヘリコプターから降下し迅速に展開、その後軽装甲機動車で後続部隊を呼び寄せ、敵陣を制圧していく。
 まず隊員をヘリコプターからロープで地上に降ろす“リペリング降下”を行う。この方法だと、ヘリコプターが着陸出来ない森林地帯や岩場、市街地などに一気に完全武装の部隊を展開出来るのだ。

リペリング降下する隊員

CH-47Dよりリペリング降下する隊員

CH-47J/JA「チヌーク」

CH-47J/JA「チヌーク」

輸送に特化した大型ヘリコプター。乗員3名、輸送人員55名と大量の兵員を輸送することが出来る。もちろん、兵員だけはなく、キャビンに高機動車や迫撃砲等を積載したり、機体に最大10トンまでの重量物(火砲や軽装甲機動車など)を吊下して輸送することも可能だ

 そして戦場に進入してくる軽装甲機動車。イラク派遣部隊などでも馴染みの深い車輌だ。

軽装甲機動車

軽装甲機動車

2001年より導入が開始された装甲車輌。ただし対弾性は小銃弾程度の防護力だ。乗員は4名で、陸自の装甲車輌の中では安価なため、各部隊で大量採用されているとのこと

 身を乗り出して対戦車誘導弾を発射する。まさに軽装甲機動車と01式軽対戦車誘導弾の組み合わせは機動打撃力の中核と言える。

01式軽対戦車誘導弾

01式軽対戦車誘導弾

「軽MAT」とも呼ばれ、赤外線画像センサーを搭載することで打ちっぱなしが可能な最新型の対戦車誘導弾だ

 引き続いて会場に進入してくるのは、96式装輪装甲車だ。会場前方に停車し、後方ハッチから隊員が降車、展開して射撃を開始する。彼らの主武装は89式5.56mm小銃だ。

96式装輪装甲車

96式装輪装甲車

日本のように道路網が整備された国では、このような装輪型の兵員輸送車の方が効率的と言われている。乗員2名、輸送人員8名

84mm無反動砲 (通称“ハチヨン”)

84mm無反動砲

原型は1949年にスウェーデンで開発されたカール・グスタフで、1979年から陸自で採用、現在はライセンス生産されたものが使用されている。射程700~1000m

110mm個人携帯対戦車弾

110mm個人携帯対戦車弾

ドイツで開発された対戦車兵器。有効射程500m

84mm無反動砲と110mm個人携帯対戦車弾

あ、危ないからこっち狙わないで!

(次ページへ続く)

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