●普通科火力
会場に多数の車輌が進入してくる。いよいよ歩兵部隊による陣地の制圧だ。ちなみに陸自では歩兵のことを“普通科”と呼んでいる。戦後間もない頃の、反軍の風潮が強い時代の言い換えの名残だ。
それはさておき、いかに兵器の高性能化が進もうとも、最後は歩兵による陣地の取り合いが戦場での勝負を決めることになる。とはいえ、現代戦はスピードが勝負。陸自の隊員達は、まずCH-47Dヘリコプターから降下し迅速に展開、その後軽装甲機動車で後続部隊を呼び寄せ、敵陣を制圧していく。
まず隊員をヘリコプターからロープで地上に降ろす“リペリング降下”を行う。この方法だと、ヘリコプターが着陸出来ない森林地帯や岩場、市街地などに一気に完全武装の部隊を展開出来るのだ。
CH-47J/JA「チヌーク」
そして戦場に進入してくる軽装甲機動車。イラク派遣部隊などでも馴染みの深い車輌だ。
軽装甲機動車
身を乗り出して対戦車誘導弾を発射する。まさに軽装甲機動車と01式軽対戦車誘導弾の組み合わせは機動打撃力の中核と言える。
01式軽対戦車誘導弾
引き続いて会場に進入してくるのは、96式装輪装甲車だ。会場前方に停車し、後方ハッチから隊員が降車、展開して射撃を開始する。彼らの主武装は89式5.56mm小銃だ。
96式装輪装甲車
84mm無反動砲 (通称“ハチヨン”)
110mm個人携帯対戦車弾
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