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「CRMだけがSaaSではない」――ネットスイートがSaaS型統合アプリの新版を国内投入

2007年09月06日 20時17分更新

文● アスキービジネス編集部

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ネットスイートは、9月6日、東京都内で会見し、SaaSモデルで提供する統合業務アプリケーションの新バージョンを発表した。会見には、先月29日に新社長に就任した松島 努氏も初めて登壇し、統合ソリューションのメリットと新バージョンの魅力をアピールした。


松島新社長下で“完全なパートナーモデル”の構築目指す


「CRMだけがSaaSでは ない」――ネットスイートがSaaS ...
ネットスイート代表取締役社長 松島 努氏

 「SaaSといえばCRMと思われているが、必ずしもCRMがSaaSの基本形ではない。SaaSは、統合ソリューションを提供することで、中堅中小企業の効率化やコストの低減を実現するビジネスモデルだと考えている」――。8月29日付けでネットスイートの新代表取締役社長に就任した松島 努氏はこのように話す。

「CRMだけがSaaSでは ない」――ネットスイートがSaaS ...
「NetSuite 2007.0」の画面例

 ネットスイートがSaaS(Software as a Service)モデルで提供する「NetSuite」は、財務会計、Eコマース、CRMなどの機能を持つ中堅・中小企業向けの統合業務アプリケーションである。単一のデータベースを複数のビューで見せることで、さまざまな機能を実現しているのが特徴だ。松島氏は、「膨大な投資コストが必要なく、実際にユーザーが必要とするシステムを手にできる。会計やCRMといった単体のソリューションではなく、ERPを超えたトータルソリューションを提供できる、世界唯一のベンダーだ」と胸を張る。

 同日発表されたNetSuiteの新版「NetSuite 2007.0」は、大きく2つの新機能を搭載した。1つは、「ネットスイートアシスタント」と呼ばれる導入支援機能。NetSuiteのセットアップや各種設定を簡便にするもので、ドラッグ&ドロップ操作やウィザード形式で必要な設定を済ませられるようにした。

 もう1つの新機能は、ビジネスインテリジェンス(BI)機能を強化した「スイートアナリティクス」である。データ統合が前提のNetSuiteでは、当初からダッシュボードなどのBI機能を備えていたが、新機能ではこれに表計算ソフトのマクロに似た計算式を組み込めるようにし、より詳細な分析を可能にしている。

「CRMだけがSaaSでは ない」――ネットスイートがSaaS ... 「CRMだけがSaaSでは ない」――ネットスイートがSaaS ...
新版では、アシスタント機能(左)やBI機能(右)を強化した

 このほか、請求書発行管理機能を追加したり、日本向けに最適化された標準設定を済ませるなど、日本の商習慣への対応を進めた。なお、同社は昨年11月、ミロク情報サービス(MJS)と提携、来春の提供を目処に日本固有の機能を共同開発しているが、「今回の機能追加はその先取り的なもの。完全な対応は予定通り」(同社)とのこと。

 サービスラインナップは、CRMのみの機能を提供する「NetSuite CRM」、受注管理などの機能を拡張した「NetSuite CRM+」、フルスイートの機能を備えた「NetSuite」の3つ。料金(税別)は、CRMが月額1万1000円/1ユーザーから、CRM+が1万5000円/1ユーザーから。NetSuiteは現在調整中のため未定である。

 新版への移行は、既存ユーザーに対しては自動的に行なわれる。販売目標は非公表だが、「日本法人設立から1年半が経ち、以前の倍以上となる数十社の顧客企業がいる」(代表取締役会長の東 貴彦氏)といい、新版提供でさらなる新規顧客の獲得を目指す。

 また、併せて日本でのパートナービジネスの拡大に力を注ぐ。現在はチャネルパートナーにトランスコスモスとMJSがあるが、新たにシステムインテグレータやリセラーの開拓を進めている。松島氏の社長就任の狙いもパートナー開拓など営業力の強化にあると見られており、松島氏は「日本に土着した企業として、顧客とのリレーションシップを深めていく。最高の顧客満足度を得るために、完全なパートナー販売によるビジネスモデルを構築していきたい」と意欲を見せた。

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