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楽譜作成ソフト

レビュー:「聴こえる楽譜」Finale SongWriter

2007年09月06日 12時00分更新

文● 祐天寺浩美

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譜面制作の定番シリーズにポップス向けのライト版登場


「聴こえる楽譜」Finale SongWriter 【SPEC】
開発元●米メイクミュージック社 販売元●㈱イーフロンティア 価格●8400円
http://www.e-frontier.co.jp/

対応システム●OS X 10.3.9以上 対応機種●PowerPC G4以上、またはインテルCPUを搭載したMac

【COMMENT】
外部シンセサイザーを鳴らせる最も廉価なDTMソフトという点が評価できる。しかし、目新しい特徴がないのは非常に残念。


 楽譜作成ソフト「Finale」シリーズのラインアップに、1万円を切るエントリーユーザー向けの「『聴こえる楽譜』Finale SongWriter」が加わった。

 譜面の作成は、音譜のアイコンを切り替えて五線をクリックしていく標準的な方法と、MIDIキーボードなどで演奏した音をその場で楽譜化する「リアルタイム入力」という方法の2つがある。

「聴こえる楽譜」Finale SongWriter

楽譜の入力は、パレットから目的の音符のアイコンを選び、該当部分をクリックするオーソドックスなスタイルだ。音楽記号も同じように入力できる

後者は、当然ながらある程度の演奏技術が必要だが、演奏する際に音符の長さを指定する「ステップ入力」機能もあるので、MIDIキーボードをじっくり触りながら楽譜を作成可能だ。

「聴こえる楽譜」Finale SongWriter

「ステップ入力」のコマンドが充実しており、楽器をほとんど演奏できなくてもデータの作成が可能。音の雰囲気を確認しながら入力していけるわけだ

 同じくFinaleの流れをくむ上位版の「PrintMusic」と比べると、8パート以上の新規パート譜作成や、パート譜単体の書き出しができないなどのいくつかの制限がある。とはいえオーケストラの譜面を作りたい人以外には、実用面での大きな差はないだろう。なお、どちらのソフトも共通のファイル形式なのでお互いのデータを読み込み可能だ。

「PrintMusic」で作成した譜面ファイル(左)を読み込むと、SongWriterでも表示できる(右囲み)。しかしSongWriterでは、手書きフォントを使った譜面の新規作成ができない

 美しい譜面印刷は、さすがFinaleエンジンならでは。インターネットで販売されている各種譜面を印刷する用途なら、本ソフトで十分だ。制限はあるが、パートの少ないポップスなどの譜面作成には最適なソフトといえる。


(次ページに続く)

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