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転職経験あり! 仕事人たちのストーリー 第1回

半導体開発から大手セットメーカーSONYへ転職 最新技術トレンドを追うために

2007年09月06日 11時55分更新

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転職活動。面接で聞かれてた質問とは

 当時、ソニーではVAIOの液晶のエンジニアを募集していたので、藤田さんはWebサイトからその求人に応募した。合否を左右することも多い志望動機には、「液晶用半導体を作ってきた経験を生かして、半導体をより効果的に使用した製品作りがしたい」といったことを書いた。

「書類審査を通り、面接を受けることになりました。最初の面接官は現在の仕事の直属の上司でした。そこでは、技術的なことを多く聞かれ、中でも印象に残っているのは、『今までに行なってきた研究がセットメーカーでの仕事にどう関わっていくのかを分かりやすく説明してください』という質問です。そこで、私は専門用語を極力使わずに持っている技術やスキルで何ができるのか、会社にどんな利益をもたらすのか。また、どのようにお客さんが望む製品に仕上げていけるのかを話しました。学術的なことや開発者としての考えを述べるだけに留まらず、それをベースに、軽い、小さい、電池の持ちがよい、スタイリッシュになるなど、消費者にとって魅力的なパソコンにつながる点を述べるように心がけました」」

SONYでの「液晶商品設計」とは

 希望が叶い、ソニーに入社できた藤田さんは、パソコンのVAIOシリーズの液晶周りの開発に携わることになった。各シリーズには、モバイル性が高いとか画質に重点を置いているなどの特徴があり、それぞれのコンセプトに合った液晶を設計・開発するのが使命だ。

「具体的には液晶商品設計という仕事で、開発中のノートパソコンの液晶にはどういった要素が必要なのかをまとめて、その液晶の開発を発注するのに最適なメーカーを検討することから始まります。メーカーによって小型化が得意だとか高画質化技術を持っているなど得手不得手があるので、最適なメーカーを選択することが重要です。また、パソコン製品は『水平分業』で、既成部品を組み合わせて作ることが多い状況です。そのなかで、独自のコンセプトを持つ液晶を開発することや、実現できるメーカーを選ぶことは非常に難しいけれど、おもしろみがありますね」

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