仕事が楽しい! 人生が楽しい! 奧山 睦氏が語るSEのためのキャリアデザイン 第8回
第8回 「心のクセ」は誰にでもある! 自分の弱点を知り、ストレスを上手に乗り切ろう
2007年02月06日 00時00分更新
5. 結論の飛躍(jumping to conclusion)
根拠もないのに結論を出してしまうこと。
(1)心の読みすぎ(mind reading):ある人が自分に悪く反応したと早合点してしまうこと。
<例>
会社の上司に仕事の経過を報告したが、そっけない態度をされたと感じてしまい、「自分は上司に嫌われている」と考える(もしかすると上司は、より急ぐ案件に心を奪われていただけかもしれない)。
(2)先読みの誤り(the fortune teller error):事態は確実に悪くなると決めつけること。
<例>
風邪をこじらせただけなのに、「自分が今、患っている病気は決して治らない」と考える(うつ病は、このような考え方に陥ることがよくあるので注意が必要)。
6. 誇大視と過小評価(magnification and minimization)
自分の失敗や短所は、双眼鏡でのぞくように実際よりも大きくみる。逆に成功や能力は、実際よりも小さくみえる。「双眼鏡のトリック」とも言う。
<例>
おおよそ仕事は成功したのに「なんてことだ! またミスをしてしまった。これで評判がガタ落ちだ」と失敗をおおげさに考えてしまう。
7. 感情的決めつけ(emotional reasoning)
確かな根拠がないのに、一時的な感情で悪いほうに決めつけて、それを信じてしまい、現実にも起こると思ってしまうこと。
<例>
納期には十分余裕があるのに、「イライラする。きっとシステムエラーが何度も出て、納期に間に合わなくなるに違いない」と決めつける。
8. すべき思考(should thinking)
何かやろうとする時に「~すべき]「~すべきでない」と考える。
<例>
後輩に仕事の指導のために怒ったことを「あの場面では、怒るべきではなかった。上司はいつもにこやかでいるべきだ」と考える。
9. レッテル貼り(labeling and mislabeling)
ささいな自分の不完全さを理由に、あたかも自分は不完全そのものででもあるかのように、全否定的な自分像を作り出すこと。
<例>
仕事でミスをした時に、「自分は敗北者だ!」「バカなヤツだ!」など、必要以上に自分にネガティブなレッテルを貼ってしまう。
10. 自己関連づけ(personalization)
何か良くないことが起こった時、自分に責任がないような場合でも自分のせいにしてしまうこと。
<例>
プログラム設計に四苦八苦している上司を前にして、「自分はダメな後輩だ。上司のためにまったく役に立つことができない。上司が設計を完成できないのは自分の責任だ」と必要以上に考える。
いかがでしたか? いくつか自分に当てはまるものがあったでしょうか? 自分の「心のクセ」をまずは理解し、ものごとのとらえ方を変えてみましょう。
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