このページの本文へ

ソニー、2007年秋冬モデルの“type R Master”などを発表

2007年09月03日 15時00分更新

文● 編集部 小西利明

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ソニー(株)は3日、“VAIO”シリーズの個人・家庭向けデスクトップパソコン“type R Master”と“テレビサイドPC TP1”の新製品を発表した。店頭モデルの価格は全機種オープンプライス。

店頭モデルにクアッド&GeForce 8モデル登場 type R Master

“type R Master”『VGC-RM73UDL4』
クアッドコアCPU搭載で大幅パワーアップした“type R Master”『VGC-RM73UDL4』

VAIOのデスクトップ製品の中でもフラッグシップに当たる“type R Master”は、高速CPU搭載と2つに分かれた筐体を持つ、HDビデオ編集用途などを重視したパワフルなマシンである。秋冬モデル新製品では、従来直販モデルでしか選べなかった高性能なコンポーネントを店頭モデルにも搭載するなど、基本性能を大きく強化した点を特徴としている。CPUやマザーボードを搭載した本体部“メインユニット”と、光学ドライブや端子類、メモリーカードリーダー/ライターなどを備えた“アクセスユニット”の分離された2つで構成される“ツインユニット・コンセプト”は、従来どおり継承している。

店頭モデルの最上位機種『VGC-RM73UDL4』(以下RM73)の場合、CPUにはクアッドコアCPUのCore 2 Quad Q6600(2.40GHz)を搭載。前機種(VGC-RM52DL9)のCore 2 Duo E6320(1.86GHz)と比べて、コア数だけでなくクロック周波数でも大幅に強化されている。チップセットにも最新版のIntel P35 Expressを採用している。メモリーも標準で2GBを搭載する。

内蔵グラフィックスカード(GPU)も、前機種がDirectX 9世代のGeForce 7600 GSを採用していたのに対して、RM73では新たに、DirectX 10世代のミドルクラスGPU、GeForce 8600 GTS搭載カードを採用した。これにより、3Dグラフィックス表示が高速化されたほか、GPUに内蔵されたHDビデオデコード支援機能“PureVideo HD”により、アクセスユニットに搭載された記録型Blu-rayディスク(BD)ドライブを使ったBDソフトの再生時のCPU負荷を大きく軽減できる。

このほかに、HDDは250GBのHDD 2台(計500GB)をRAID 0構成で標準搭載している。さらに、OSも標準でWindows Vistaの最上位エディションである『Windows Vista Ultimate』されるなど、ハイエンドマシンにふさわしい構成となっている。

付属の液晶ディスプレーも大型・高精細化された。前機種の付属ディスプレーは19インチワイドサイズ(1440×900ドット)だったのに対して、RM73では24インチワイドサイズ、1920×1200ドットの高解像度ディスプレーが付属した。フルHD解像度(1920×1080ドット)の映像も、縮小することなく表示でき、色純度もNTSC比92%と広い色再現性を誇る。なお、テレビ関連の機能は特に変更はなく、地上/BS/110度CSデジタル放送チューナーと地上アナログ放送チューナーをひとつずつ内蔵している。

光学ドライブは前述のとおり、記録型BDドライブを内蔵している。このドライブはBD-Rメディアに4倍速記録が可能な高速なものとなっている。アクセスユニットのインターフェース類も増強された。外付けHDD増設用のe-SATAポートが追加されたほか、ExpressCard/54スロットも用意されている。

強力なマシンパワーを生かしたソフトウェアとして、アドビ システムズ(株)のRAW画像現像ソフト『Adobe Photoshop Lightroom』が付属している。データ量が膨大なRAW画像の現像や編集は高いCPUパワーを要求するだけに、クアッドコアCPUの威力が期待できる。なお、ビデオ編集ソフトとしては、『Adobe Premiere Pro CS3』が付属している。同じく付属するオーサリングソフト『Adobe Encore CS3』により、ハイビジョン品質の映像でオリジナルのBDソフトを作成することも可能だ。

店頭モデルの下位機種『VGC-RM53DL9』は、CPUにCore 2 Duo E6550(2.33GHz)を搭載するほか、付属液晶ディスプレーが19インチワイドサイズ(1440×900ドット)などの違いがある。ディスプレーの付属しない『VGC-RM53D』もラインナップされている。

B.T.O.方式で注文可能な“VAIOオーナーメイドモデル”(以下VOMモデル)『VGC-RM93CUS』『同RM93US』『同RM93S』『同RM93NS』では、幅広い構成が選択できる。CPUは現状最高速のCore 2 Extreme QX6850(3GHz)を選択可能なほか、HDDは最大4.5TB(750GB×6)というハイスペックを選択できる。また、グラフィックスカードにCAD用途に適したNVIDIA Quadro FX 1500搭載カードを選択したり、OSにWindows Vista Businessを選択するといったプロ用途向けの構成も可能である。逆に、アクセスユニットを省くことも可能だ。

主な仕様と予想実売価格価格は以下のとおり。発売予定日は9月22日。VOMモデルの最小構成価格は11万4000円から。

VGC-RM73UDL4
CPU:Core 2 Quad Q6600(2.40GHz)|メモリー:DDR2-800 2GB|グラフィックス:GeForce 8600 GTS
ディスプレー:24インチワイド付属 1920×1200ドット|HDD:500GB(250GB×2)|光学ドライブ:記録型BDドライブ|TV機能:地上/BS/110度CSデジタル放送チューナー×1、地上アナログ放送チューナー×2 内蔵
サイズ:幅430×奥行き440.5×高さ140mm(メインユニット)|重量:約15kg|OS:Windows Vista Ultimate
予想実売価格:58万円前後
VGC-RM53DL9、RM53D
CPU:Core 2 Duo E6550(2.33GHz)|グラフィックス:GeForce 8600 GTS|ディスプレー:19インチワイド付属 1440×900ドット(RM53Dは付属せず)|OS:Windows Vista Home Premium|それ以外の主な仕様はVGC-RM73UDL4と同等
予想実売価格:38万円前後

ソフトウェア面が強化 TP1

“テレビサイドPC TP1”『VGX-TP1DTV』 パソコン本体とデジタル放送チューナーがセットになった“テレビサイドPC TP1”『VGX-TP1DTV』

円筒形の独特のデザインと、大画面テレビをディスプレー代わりに使うコンセプトが話題を呼んだ“テレビサイドPC TP1”は、ハードウェア性能が若干強化されたほか、付属ソフトウェアが強化された新製品2機種が登場した。

製品ラインナップは、本体に地上アナログ放送チューナーを内蔵し、本体と同デザインの地上/BS/110度CSデジタル放送チューナー『VGF-DT1』をセットにしたモデル『VGX-TP1DTV』と、本体のみのアナログ放送モデル『VGX-TP1V』の2機種となる。

初登場した2007年春モデル(関連記事)と比べて、ハードウェア面の変更はわずかとなっている。TP1DTVはCPUがCore 2 Duo T5600(1.83GHz)に強化された。TP1VはCPUは変わらずCore 2 Duo T5500(1.66GHz)のままだが、HDD容量が250GBへと増量された。

また、両製品とも同社の液晶テレビ“BRAVIA”との連携機能“ワンタッチプレイ”を備えた。BRAVIAのJ5000/J3000シリーズとHDMI経由で接続した場合、TP1側のリモコンの“VAIOボタン”を押すだけで、パソコンとテレビの電源がオンになり、ランチャーソフト“VAIOランチャー”が起動するという。

ハードウェア面以上に注目なのが、付属ソフトウェアの強化である。特にテレビ録画・視聴ソフト“VAIO Video Explorer”には、録画番組に関するメタデータを使って、放送内容に関連した“カタログビュー”と呼ばれる注目すべき新機能が追加された。

“カタログビュー”で録画した情報番組内の商品・店舗情報を一覧した状態 店舗情報の場合、店名や住所、電話番号といった一般的な情報から、周辺地図やメニュー紹介などまで表示することも
“カタログビュー”で録画した情報番組内の商品・店舗情報を一覧した状態。中央ペインの上から、放送された順番どおりに追加情報が並んでいる。レジャーの情報をクリックすると、右ペインに番組中で紹介された店舗やホテルの情報が表示された詳細な情報を表示することもできる。例えば店舗情報の場合、店名や住所、電話番号といった一般的な情報から、周辺地図やメニュー紹介などまで表示することも

カタログビューでは、録画された情報番組やニュースなどで報じられた(CMを含む)商品や店舗の情報をメタデータとして取得し、VAIO Video Explorer上で番組内で放送された時間軸に沿って一覧表示する。ユーザーが知りたい商品や店舗の情報をクリックすると、その商品の詳細情報や商品の販売サイトを表示したり、店舗への地図と詳細情報などが表示される。つまり番組を軸として、より深い情報や商品・店舗への直接アクセスが可能になる。テレビ番組をネットと連動させてより広い情報をユーザーに提供する、非常に興味深い機能と言えるだろう。

メタデータの作成は自動で行なわれるわけではないため、データ取得まで放送後1~2時間のタイムラグが生じる。権利処理に時間を要する情報については、1~2日かかる場合もあるという。また、サービス開始時の対応放送局は在京キー局のみ(東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、山梨、栃木、群馬)。それ以外の地域については順次拡大の予定となっている。さらに重要なのは、この機能が利用できるのは地上アナログ放送から録画した番組のみという制限があることだ。デジタル放送番組を録画しても、残念ながらカタログビューでの情報表示は利用できない。番組自体はどちらも同じなのであるから、デジタル放送番組への対応を期待したい。

このほかにも、以下の2種類のソフトウェアが新しく追加されている。

     
  • 写真やビデオ映像から簡単な操作でキャプションや特殊効果のついたオリジナルのビデオ映像を作れる“VAIO Movie Story
  •  
  • HDD内に録り貯めた音楽ファイルを解析し、曲のジャンルやムードといった情報をメタデータを付加して、同じメタデータを持つ曲をピックアップしてプレイリストを作り再生する“VAIO MusicBox

これらのソフトはTP1シリーズ専用ではなく、前述のtype R Masterシリーズにも付属している。また同時発表の秋冬モデルノートパソコン(関連記事)にも搭載されている(一部未搭載の機種あり)。

VOMモデルの『VGX-TP1VS』では、CPUの選択バリエーションが幅広く用意されているほか、メモリーやHDD容量の増大、Officeソフトの追加などを選択できる。例えばCPUは最高でCore 2 Duo T7600(2.33GHz)、HDDは750GBを選択できる。

主な仕様と予想実売価格価格は以下のとおり。発売予定日は9月22日。VOMモデルの最小構成価格は10万円前後から。

VGX-TP1DTV
CPU:Core 2 Duo T5600(1.83GHz)|メモリー:DDR2-667 1GB|グラフィックス:Intel 945GM Expressチップセット内蔵
ディスプレー:付属せず|HDD:500GB|光学ドライブ:DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ|TV機能:地上/BS/110度CSデジタル放送チューナー付属、地上アナログ放送チューナー内蔵
サイズ:直径270×高さ91mm(本体のみ)|重量:約3.7kg|OS:Windows Vista Home Premium
予想実売価格:20万円前後
VGX-TP1V
CPU:Core 2 Duo T5500(1.66GHz)|HDD:500GB |TV機能:地上アナログ放送チューナー内蔵|それ以外の主な仕様はVGX-TP1DTVと同等
予想実売価格:13万円前後

■関連サイト

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

最新記事

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン