バッテリーの持ちも格段に良くなった
アドエスでは、バッテリー容量が1540mAhと、W-ZERO3[es]の1500mAhと比べて、微量だが大きくなった。しかし、たった40mAhの違いでもバッテリーの持ちが格段に良くなったように思える。
今回はバッテリーパックの劣化を考慮していないため、単純に比較することはできないが、試用してみた感じでは、1日持ち歩いて同じように使っても、アドエスの方が電池の減りが緩やか(残容量を示す目盛りがW-ZERO3よりひとつ多く残っている)という印象だ。
ちなみに、無線LANを利用して連続通信した場合のバッテリー駆動時間も約5時間15分と長く、同じく無線LAN搭載の初代W-ZERO3(約2時間36分)のおよそ2倍という結果になった。
10秒おきにページの再読み込みを繰り返して測定。PHSは待ち受け状態で節電機能はオフ、各種ランプは消灯させておき、液晶バックライトの輝度は最大にしている。
細かい仕様で気になる点も
総じて使いやすい端末だが、それだけに細かい部分が気になる。というのも、メールや電話の着信を通知する青いランプが見えにくかったり、“仕事”(備忘録)や“Excel Mobile”が従来より使いにくくなっているのだ。
着信通知ランプは、サイズそのものが小さくなっていることもあり、机の上に寝かせて1~2m離れてしまうと、目を凝らさないと見えない。また、“仕事”にはこれまで、開始日を付けておけば、その日が到来するまで非表示にできたのだが、アドエスではなぜかこの機能が利かない。
Excel Mobileでは、1つのファイルに複数のシートがある場合、2枚目以降のシートを編集した後、再びそのファイルを開くと最初のシートの先頭に戻ってしまう。従来は、前回の編集箇所がそのまま表示されていたのだが……。
こうした機能を使わない人にとっては問題ないが、個人的には頻繁に使う機能ばかりなのでやや残念、というかパッチの提供を懇願するほかない。さらにOS標準の機能では、MP3を着信音に設定できなくなったのも寂しい。設定できるのは容量6MBまでの“wav”形式ファイルと“mid”形式ファイルのみとなる。
以上のように、一部窮屈な面はあるものの、ネットまわりは想像以上に実用的で楽しいアドエス。操作しやすくなったOpera Mobileをはじめ、NAVITIMEやGoogleマップなどのウェブ連動型ソフトを取っ掛かりに、ネットを存分に活用してみたい人にオススメだ。
Advanced/W-ZERO3[es]の主なスペック | |
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製品名 | Advanced/W-ZERO3[es](WS011SH) |
ディスプレー | メイン:3インチワイドVGA(480×800ドット、6万5536色表示)モバイルASV液晶パネル |
CPU | Marvell PXA270(520MHz) |
メモリー容量 | フラッシュメモリー 256MB/SDRAM 128MB(ワークエリア) |
カメラ | 有効131万画素CMOSセンサー |
外部メモリー | microSDカード |
通信機能 | PHS(W-OAM対応W-SIM)、無線LAN(IEEE802.11 b/g)、赤外線通信 |
連続待受時間 | 約500時間 |
連続通話時間 | 約420分 |
本体サイズ/重量 | 幅50×奥行き17.9(最薄部)×高さ135mm/約157g |
本体カラー | シルバー |