転職は早いうちがいい! プログラミング言語の使いこなしがカギ
それでは、組み込み系エンジニアへ転身を図る場合に必要な資質は何でしょうか。テクニカルなものでは、業務系で多用されるC言語、Visual C++、VisualBasicを使えることが通過ラインと言っていいでしょう。また、組み込みソフトでの利用シーンが多いリアルタイムOS(Real Time Operating System)の知識も必須項目となっています。理工系の大学で電気・電子技術をやっていた人は有利です。
とはいえ、知識だけあればいいというものではなく、C言語が読める程度のレベルではダメ。C言語を使ってゼロからプログラムが組めるとか、問題点を見つけ出して修正できるなどの実力がともなっていなければなりません。
組み込み系エンジニアは「まず技術ありき」で、かなりシビアな職人気質が息づいています。誤解を恐れずに言えば、人柄よりも技術的な土台をしっかりと持っている人材が重視されるほどなのです。というのも、民生用機器や自動車は、品質基準が非常に厳しいからです。
パソコンソフトやウェブプログラミングでは、不具合が見つかれば修正や増設、パッチのダウンロードといったあとからの対処の仕方があります。しかし一方、組み込み製品である家庭用の機器や自動車といったものの中にはユーザーの命にかかわるようなものもあり、製品の安全性が厳しく問われます。つまり組み込み製品には“あとから修正できない厳しさ”があるのです。このようなシビアな中では、技術の土台ができていない人は転職で採用されにくいということなのです。
ただ、ほかのソフトウェア開発の経験が役に立たないということではありません。リモコンのキーの使い勝手をよくするためのアプリケーション類にはJAVAが使われていたり、PCとの連携をする製品も増えていたりするので、パソコンソフトの開発の経験やJAVA・オラクルの知識が無駄になることはないでしょう。
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