缶ジュースより軽いから
首に下げても楽ちん
貸し出し機が到着してすぐの8月4日に、同社が世界ギネス記録に挑戦したイベント(関連記事)が、茨城県のテスト走行用のサーキットで行なわれたのでさっそく持参してみた。HDC-SD7は、電池とSDメモリーカードを含めても350mlの缶ジュース(約350g)と同等かそれより軽い。また、各種ストラップの取り付けが可能(付属品はハンドストラップ)。そこで、筆者はHDC-SD7にネックストラップを取り付け、デジタル一眼レフカメラとボイスレコーダーを合わせたフル装備を首から下げて取材に臨んだ。
小さく軽いと普段からカバンに入れてても
ジャマにならずベストシーンも逃しにくい!!
まず、小さくて軽いということで恩恵を受けたことがある。この日の取材は一日がかりの大仕事で、サーキットとプレスルームの往復をひたすら繰り返していた。大事なシーンは突然やってくるもの。記者のほとんどがプレスルームで休んでいる最中に、イベントが進行してしまい、記者やカメラマンが一斉にサーキットに向かって飛び出すというハプニングがあったのだが、休んでいる最中もすべての機材を首からぶら下げていた筆者は、この競走の中を一番乗りで駆けつけ、ベストな撮影ポジションを確保することに成功した。軽くて小さいということは、肌身離さずにいられるということで、大事なシーンを撮り逃しにくいということなのだ。
薄く角張ったボディの正しい持ち方は??
いざ撮影を開始するため、実機に手で握ってみたると、筆者の手の中では落ち着かない感があった。これは手のサイズや慣れの問題と言えるが、割と角張った長方形のデザインと、横幅薄めのボディーが、微妙につまむように持った方が良いのか、思いっきり握った方が良いのか迷ってしまうのである。次期モデルではサイズの縮小化だけでなく、持ちやすい(手に馴染む)デザインにも期待したい。
一般的なハンディーサイズビデオカメラと
サイズを見比べる
筆者私物の同社製スタンダードビデオカメラ「NV-GS150」も、発売当時(2005年2月ごろ)は小サイズと軽量を売りにしていた製品(幅71×奥行き123×高さ73mm、約510g)であったが、HDC-SD7(幅52×奥行き87×高さ110mm、約350g)を使ってみて、もはや一回り以上コンパクトに、軽くなった印象を受けた。また、記録メディアにSDメモリーカードを採用して「メカレス」になった(磁気テープや光学ディスクの記録・読み出しに必要なドライブなどの駆動部がない)ことで、記録メディアにミニDVテープを採用するNV-GS150と比較して、再生と撮影の切り替えなどが若干キビキビ動いている印象を受ける。このほか、メカレスになったことで気づいた点は、走り回りながら撮影と再生のモード切り換えをした際に、カチャカチャ鳴らないという点で、なんだかマシンに対しての負荷が少なく感じて、安心感があった。
撮影と再生のシンプルなモード切り替え
基本的な操作手順は、まず、中央のダイヤルで再生と撮影のモードを選択する(電源のONを兼ねる)。撮影モードを選択すれば、静止画と動画の撮影をダイヤル上部の独立したボタンで行なえ、再生モードを選択すれば、動画と静止画の再生をダイヤル中央に設置された十字キーで選択して行なえる。頻繁に利用するメニュー、ファイルの消去、フォーカスの設定(オートとマニュアルの切り替え)は独立したボタンでダイヤル下部に設けられ、アクセスしやすい。説明書を見ながらすぐに操作に慣れることができた。
パソコンとのデータのやりとりにはACが必須
撮影したファイルをパソコンに取り込むには、付属ソフト「HD Writer」を利用する。ソフトを通して取り込んだファイルの形式は、H.264/MPEG-4 AVCで、拡張子はm2ts。HD Writerでは、シーンの分割・統合などの簡単な編集が行なえる。字幕などを埋め込む編集機能は備えていないが、MPEG-2への書き出しができるので、ほかの編集ソフトを活用することも可能だ。
注意点として、パソコンとUSB接続する場合、必ずカメラにACアダプターが接続されている必要がある。そうしないとパソコンがデバイスを認識してくれないのだ。つまり屋外など電源のない場所でパソコンと接続しても動画を取り込むことはできない。付属のSDメモリーカードはSDHC対応でパソコンへの読み込み時間も少なく、本体は小ささと軽さが売り。パソコン内蔵のSDメモリーカードリーダーにまだまだSDHC対応でないものがまだ含まれている点や、ノートパソコンなどでSDメモリーカードリーダーが内蔵されていないものが多い点などから、次期モデルでは出先で気軽に取り込めるようにACアダプター未接続での取り込み対応に期待したい。