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コンセプトは「やさしいストレージ」 EMCジャパン、新製品群を一斉発表

2007年08月07日 20時25分更新

文● アスキービジネス編集部

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EMCジャパンは8月7日、ストレージ関連の新製品群を一斉に発表した。最上位モデルの追加やミッドレンジモデルの機能強化など、「やさしいストレージ」をコンセプトに6製品を投入する。


最上位モデルの追加やミッドレンジモデルの強化など、6製品を発表


コンセプトは「やさしいストレージ」 EMCジャパン、新製品群...

執行役員マーケティング兼パートナー・アライアンス統括本部長 古谷幹則氏

「今回の発表は比較的地味なストレージ製品ではあるが、今後の方向性を示す製品群だといえる」。7日、都内で開かれた新製品発表会で、EMCジャパンの執行役員マーケティング兼パートナー・アライアンス統括本部長の古谷幹則氏はこう切り出した。

コンセプトは「やさしいストレージ」 EMCジャパン、新製品群...

EMCジャパンが打ち出したコンセプト「やさしいストレージ」の概要

 IDCの調査によると、外部ストレージの総出荷容量は、2006年の3235PB(ペタバイト、1PBは1024TB)から2010年には1万9161PBへと急成長が見込まれている。これは年平均成長率にして56%にも上り、「もはや単純なストレージ容量の増加から、情報管理の抜本的解決が必要だ」と古谷氏は話す。

 今回、EMCジャパンから発表されたのは、「やさしいストレージ」というメッセージに基づくストレージの新製品群だ。同社では、管理運用面での使いやすさや、低消費電力化による環境負荷の軽減、セキュリティ/可用性の向上、投資保護などを全面に打ち出し、アピールしていく。具体的な発表内容は、以下の6つ。


  1. ハイエンド・ストレージアレイの最上位モデル「Symmetrix DMX-4」の発売/同シリーズ用OSの新版「Enginuity 5772」のリリース
  2. ミッドレンジ・ストレージ「CLARiX」シリーズの機能強化
  3. NASシステムのエントリモデル「Celerra NS20」の発売/同「NS40」への新機能追加
  4. ファイルアーカイブ・アプライアンス「Rainfinity File Management Appliance(FMA)」の発売
  5. アーカイブストレージ「Centera」の機能強化
  6. ストレージ・リソース管理ツールの新版「Control Center V6.0」の発売


 1.の「Symmetrix DMX-4」は、4Gb/秒の高速バックエンド接続をサポートするとともに、ドライブのバックエンドをポイント・ツー・ポイントで接続することで、障害ディスクの切り分けを容易にした。パワーユーザー向けに初めてGUIのデバイス管理ツールも搭載。750GBのSATAIIドライブを採用し、従来に比べて消費電力を33%抑えた。

 同時にストレージOSの新版「Enginuity 5772」を採用し、パフォーマンスが最大30%向上した。なお、同OSは既存の「Symmetrix DMX-3」のユーザーも無償アップデートの上、利用できる。DMX-4は8月下旬以降の出荷予定で、価格は未定。

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ハイエンド・ストレージアレイの最上位モデル「Symmetrix DMX-4」

 2.のミッドレンジ・ストレージ「CLARiX」シリーズでは、同シリーズで採用している専用OS「CLARiX FLARE」の機能を拡張を行なった。IPアドレスによるフィルタリングなどのセキュリティ強化、iSCSI機能の拡張などを図っている。「CLARiX CX3/CX300/CX500/CX700」で保守契約を締結している顧客を対象に、9月1日から無償で提供される。

 3.のNASシステムでは、エントリモデル「Celerra NS20」を発表した。「15分で稼動できる」(同社)というインストーラ「Celerra Startup Assistant」を搭載。併せて既存の「Celerra NS40」にも同機能を今後搭載する。NS20の価格は440万円(実効容量1TB)。9月1日の出荷を予定している。

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NASのエントリモデル「Celerra NS20」

 4.は、エントリクラスのファイルアーカイブ・アプライアンスとして「Rainfinity File Management Appliance(FMA)」を発表。既存の「Rainfinity Global File Virtualization」の機能限定版で、低コストで導入できるようにした。価格は490万8750円から。9月1日から出荷する。

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ファイルアーカイブ・アプライアンス「Rainfinity File Management Appliance(FMA)」

 このほか、5.「Centera」への機能追加では、次世代ハードウェアへの対応による低消費電力化(メガバイトあたり67%の削減)、6.「Control Center V6.0」ではVMware仮想環境下の管理負担軽減などを図っている。

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