いやはや、3台も買ってしまいました……。
今回、私が購入したのは『中華』というタバコの箱ソックリのケータイ。それから『INTERNATION HT-2008』という高さ30cmもある往年の名機の中に最新機能を盛り込んだ端末。そして『AK-47』というミリタリー趣向の携帯という3台である。
この中でも、もっとも強烈なのが、タバコの箱ソックリな携帯電話である。中華以外にも何種類ものタバコを模したものが売られているが、なぜか外国タバコのものは見かけなかった。ちなみに内蔵カメラのレンズは、タバコ箱の側面の健康のための注意書きのあたりにさりげなく付いている。
ジャッキー・チェンも愛用していたブリックホンが生まれ変わる
かつて香港で携帯電話が“大哥大”と呼ばれていた時代のモトローラ製電話ソックリの本体の中に、Javaまで走る最新機能をブチ込んでしまったのが、INTERNATION HT-2008というケータイである。
香港の映画関係者に聞いた話では、ケータイがかなり小さくなってからも、ジャッキー・チェンは、この種のデカイ電話でないとダメだったそうだ。レストランに入ったら、これをデンとテーブルの真ん中に立てないと気がすまない。
本体重量は約500g。アンテナを含めた高さは30センチ近くある。香港は、1990年代前半、フィンランドに続く携帯電話普及率を誇っていた。この大きさはジョークのようにも見えるが、案外マジメにノスルタジック層を狙った製品かもしれない。
許可取ってあるのか不明な、戦車動画入りの“ミリタリフォン”
AK-47という迷彩ミリタリーケータイは、背面に方位磁石、上面にLEDライト、さらには2km先まで飛ぶというトランシーバー機能まで付いている。
マルチメディアプレイヤー機能付きでタッチペンも使えるようになっている。サンプル動画として、人民解放軍の戦車やミサイルのパレードの映像が入っている。
というわけで、今回も行ってみましょう
さて、今回の“ご提案”は、非常にシンプルである。
あらゆるデジタル関係者は、深センに行け
もちろん、深センに学んでイロモノケータイを作りましょうという話ではない。この地には、エレクトロニクスの“なんでもできちゃう”という感覚が、いまでもプンプンに匂っていると思うからだ。
iPhoneは確かに素晴らしい。LGのPRADAフォンも一度さわったほうがいい。HTCのToutchもなかなかの製品だ。そういう製品を持ち上げたいという気持ちはごもっともなのだが、エレクトロニクスの本当の魅力というのは何なのだろう?
iPhoneやPRADAフォンと、中国製イロモノケータイの根底にあるものは、実はちゃんと通じているとも思うのだ。そんなことを、気分を変えて眺めてみるいい機会になると思う。
そういうことを、電脳街裏で担々麺など食べながら考えてみるといい。
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