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古田雄介の“顔の見えるインターネット”第4回

“ネタフル”の管理人は「呼吸するようにブログを書く」

2007年08月06日 22時30分更新

文● 古田雄介

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 “WebにLog(記録)を残す”という意味の造語“Weblog”。それがブログの語源だ。

 つまり、日常生活で見つけた情報や出会った事柄を、ほかの人々に紹介し、共有するというコンセプトが、ブログの根底にある。さまざまな情報ソースから興味深い記事を集めて紹介するニュース系ブログは、まさにその王道だ。

 そんな日本のニュース系ブログで頂点を極めているのが、今回紹介する“ネタフル”だ。アクセス数は1日3万5000~4万件で、ブログランキングでは常に上位に並ぶ。2003年のスタート以来、記事数は7月現在で1万4500件にも達した。ネタフルのインターフェースやコンセプトを参考にするブロガーはあとを絶たない。

 ネタフルと聞いてピンと来なくても、下の画面のデザインに見覚えがある人も多いはず。それがネタフル管理人・コグレ氏の狙いでもあるのだ。“顔が見えるインターネット”第4回は、ブログの典型的な成功例といえるネタフルの運用術を語ってもらった。

ネタフル

ネタフル

いち早く簡潔にニュースを紹介する老舗ブログ。扱うジャンルはインターネット、ブログ、ガジェット、デジカメ、Mac、Windows、PSP、iPod、アフィリエイト、フットボール、育児子育てなど、コグレ氏の興味に任せて拡大している。自分の知識欲を満たすとともに、いろいろな人の“知りたい”を満たすべく、“ネタを振って”いく。




ブログは、ニュース媒体としての価値がある


── ネタフルを始めたきっかけを教えてください。

コグレ 元はメールマガジン(メルマガ)です。1997年に“digital w@rm”(のちに“Mac w@rm”)というメルマガを始めまして、2001年にお休みして2002年に復活した際、“ネタフル”と改名しました。そのころ、海外ではCMSが登場していたので、ニュースのURLをためておく場所としてブログを導入したんです。

 2003年になって『Movable Type』(ブログのコンテンツマネージャー)を試してみると、すごく面白かったので、軸足をブログ側に移しました。今でもメルマガは並行していて、火曜日に記事をまとめて配信しています。


── 現在のメルマガの会員数はどれくらいですか?

コグレ 7000人強です。一昨年の1万6000人がピークでしたか。Mac時代も1万6000人前後の会員数がありました。徐々に減っている状況ですね。


── ブログのアクセス数と比べると、やや少ない印象を受けます。凝縮した情報を得たいという需要が、メルマガからブログに移ったのでしょうか?

コグレ そうですね。ただ、古くからのメルマガ読者は、今もメルマガを購読し続けているという人が多いですよ。ブログとメルマガは似た部分はありますが、ツールとしては別なんです。最新情報を常に追いたい人はブログを読みますが、定期的にまとめて読みたい人はメルマガが都合がいいみたいです。



検索エンジン経由で集まる読者


── ブログ側では、2004年にコメント欄を削除していますよね。これは当時、コメント欄の掲示板化を避けるためという説明をされていたと思います。ブログが一般化した今、復活することはありますか?

コグレ 今のところはないですね。ブログという名称は十分に広まったと思いますが、僕のサイトは多少事情が違いまして。実はネタフルは6~7割が検索エンジン経由で見にきてもらっているんですよ。

 検索エンジン経由でくる人はネット初心者の方も多く、まだコメント欄の使い方を分かりかねている人がたくさんいるんです。中には、ブログではなく、製品紹介のページと思っている人もいるのではないでしょうか。だから、記事がスレッド代わりになり、コメント欄が掲示板として使われてしまう可能性が、ほかのブログよりも高いと思います。


── 固定ユーザーが9割くらいを占める状況だったら、コメント欄を付けてもいいですか?

コグレ そうですね。いつも見てくれている読者とのコミュニケーションという使い方ができますからね。ただ、ネタフルはその方向に行かないと思います。


── 検索エンジン経由が多数派というのは、結構特殊な例ですよね。固定ファンがほとんどで、1~2割が検索エンジンを使って来る新規の人というのが一般的かと。

コグレ もともとそれは狙っていたんですよ。ブログを始めたころ、SEOされたテンプレートの研究を会社でしていました。そのノウハウを活かしているので、成果どおりともいえます。

コグレさんの後ろ姿
コグレマサト氏は、おおらかな印象の爽やかな男性だった

(次ページに続く)

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