【その2】EPIC 2014
EPIC 2014
(Robin SloanとMatt Thompsonによる共作、音楽はAaron McLeran)
Did you know 2.0と同じくらい強烈なインパクトで、われわれを開眼させたのが、2005年1月に登場した“EPIC 2014”という作品だ。
前半の2004年までの歴史を振り返るところまでは、ウェブの登場によって起きた社会変革をドキュメンタリータッチで紹介し、2004年以後の話はフィクションとなっている。Googleが、Amazonと合併してGooglezonとなり、あらゆる情報ソースから事実や文章を抜き出し、再構成する形で、記事を自動的に作り出すサービスをはじめ、これが2014年に“EPIC”という“進化型パーソナライズ情報構築網”に進化する、という内容だ。
ブログの書き込みから携帯カメラの画像、映像レポートといった個人発信の情報などを元に情報を編纂してくれるサービスだが、ここで紹介されているアイディアのいくつかは、この後にティム・オライリー氏が提唱する“Web 2.0”のアイディアにも通じるところがある。
なお“EPIC 2014”は字幕なしの英語作品だが、ジャーナリストの長野弘子さんがブログに筋書きの日本語訳を載せている。今、見直しても色あせていない作品だ。
ちなみにその後、EPIC 2014の内容をアップデートした“EPIC 2015”も公開されている。その内容は、上記のEPIC 2014のリンク先で見ることができる。
筆者紹介─林信行
フリーランスITジャーナリスト。ITビジネス動向から工業デザイン、インタラクションデザインなど多彩な分野の記事を執筆。『MACPOWER』『MacPeople』のアドバイザーを経て、現在、日本および海外の媒体にて記事を執筆中。マイクロソフト(株)の公式サイトで執筆中の連載“Apple's Eye”で有名。自身のブログ“nobilog2”も更新中。オーウェン・リンツメイヤーとの共著で(株)アスペクト刊の『アップルコンフィデンシャル(上)(下)』も発売中。
*後編に続く
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