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「“問題大好き人間”の結合体目指せ」、SAPのイベントで遠藤功氏が語る「現場力」の本質

2007年07月24日 18時28分更新

文● アスキービジネス編集部

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SAPジャパンは、7月24日、「SAP BUSINESS SYMPOSIUM '07」を開催した。「ビジネスの源泉、それは現場力~見える化、つなぐ化」をテーマとした同イベントで講演したのは、早稲田大学大学院教授でローランド・ベルガー会長の遠藤功氏。「見える化」「現場力を鍛える」などの著書で知られる遠藤氏が語った、現場力の本質とは。


強い企業に共通するのは「現場力」


「“問題大好き人間”の集合体目指せ」、SAPのイベントで遠藤...

早稲田大学大学院教授、ローランド・ベルガー会長の遠藤 功氏

 「企業の競争力は会社の会議室や中期経営計画書にあるのではない。『成果を生み出すのはあくまでも現場である』という基本を、改めて認識してほしい」――。早稲田大学大学院教授でローランド・ベルガー会長の遠藤 功氏はこう呼びかける。

 これまで300社以上の現場に実際に足を運んだという遠藤氏が実感しているのが、「現場力の格差の問題」なのだという。「トヨタや花王のように成果を挙げている現場もちろんがあるが、疲弊している現場も見られる」(遠藤氏)。

 そう語る遠藤氏の考えの根底にあるのは、「強い企業は強い現場を持っている」というものだ。たとえば、2300名の社員が年間3万6000件もの提案を行なう小林製薬。同社では商品カテゴリごとに毎月アイデア合宿を行ない、開発・マーケティング・営業などの担当者らが徹底的に議論した結果を商品開発に生かしているという。売上高に占める新商品の比率は16.8%(2006年度9月期)と、強い現場から生まれる高い商品開発力が競争優位の源泉だ。

 また、日本最北に位置しながらも日本一の来園者数を誇る旭山動物園も、強い現場を持つ組織の1つ。現在の10分の1以下の年間来園者数だった1995年、閉園の危機に見舞われた同園は、現場自らが理想とするところの動物園の姿をスケッチに描き、10年がかりで実際にカタチにしてきた。資金力に乏しく、珍しい動物にも頼れない状況の中から生まれた「行動展示」は、現場の創意工夫がイノベーションへとつながった好例として知られる。


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