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創業者宅で打ち立てられた“オーディオ復活の3つの柱” 

パイオニアから団塊世代向けのハイクオリティオーディオが登場

2007年07月11日 21時57分更新

文● 編集部 橋本 優

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オーディオ復活の3つの柱

パイオニアマーケティング(株)代表取締役社長の校條亮治氏

パイオニアマーケティング(株)代表取締役社長の校條亮治氏

発表会では校條亮治(めんじょうりょうじ)氏が、パイオニアのスタンスについて力説した。来年には70周年を迎えるパイオニアの基本的なスタンスは“AV専業メーカー”だとし、特に“オーディオの復活”は2006年から強く訴えているという。その上で、3ウェイスピーカーシステム“S-1EX”や前述の“TAD採用スピーカー”(関連記事)などをリリースしてきたが、これらはハイエンド市場向けの製品だった。

これに対して今回のZシリーズは、ミッドレンジ向けの製品である。同氏は「ハイエンドのところだけがオーディオではない」とし、「ミドルステージのところにしっかりした機器を提供する」と語り、ハイエンドの2製品+Zシリーズを“オーディオ復活の3つの柱”としたい考えを示した。

パイオニアのホームエンタテインメントビジネスグループ 事業企画部の一楽淳史氏

パイオニアのホームエンタテインメントビジネスグループ 事業企画部の一楽淳史氏

続いて一楽淳史(いちらくあつし)氏が、ミニコンの市場について説明した。同氏によると、1997年に230万台だったミニコン出荷台数は、2006年度には200万台を切るほどに落ち込んでいるという。特に高音質ミニコンは、団塊ジュニア(30~40代)の音楽視聴スタイルがパソコンなどに移っていることや、ミニコン自体の低価格化により、市場が大きく衰退しているという。

ミニコンの出荷台数グラフ

ミニコンの出荷台数グラフ

そこで、同社で高音質ミニコンを欲しいと思っているユーザーの年齢層を調査したところ、50代、特に55~59歳の男性が一番多かったという。そこでその年代にターゲットを絞り、製品デザインラフなどを見せて聞き取り調査をしたところ、“シンプルでモダンなデザイン”のものが求められていることがわかったという。

そこでZシリーズは、“レスエレメント&リアル”というテーマの元、黒を貴重とした本体カラーや本体操作部に静電式タッチセンサーを採用するなど、シンプルかつ高品位なデザインに仕上げたという。

タッチセンサーを採用した本体操作部。右上には“Air Studios”のロゴが入っている

タッチセンサーを採用した本体操作部。右上には“Air Studios”のロゴが入っている

システム製品では初めて“Air Studios”の認証ロゴを取得

音に関しては、“高純度&ハイレスポンス”を追及。“恣意的な音作りはしたくない”という観点から特定のジャンルにこだわるのではなく、あらゆるジャンルの音楽を堪能できるようにチューニングしたという。Zシリーズはチューニングの過程において、ビートルズの多くの楽曲のプロデューサーを勤めたジョージ・マーティン氏(Sir.George Martin)がロンドン郊外に設立した音楽スタジオ“Air Studios”の認証ロゴを取得。アンプ+スピーカーというシステム製品としては初めての取得だという。

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