このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

あのウォズニアックも並んだ!

米国レポート「iPhoneが街にやって来た」 (前編)

2007年07月10日 11時30分更新

文● 飯吉 透 (カーネギー財団知識メディア研究所所長)

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

アップルのお膝元・シリコンバレーでiPhoneを購入


 筆者の住むシリコンバレーのパロアルト市でも発売前日から、市内のApple Storeの前にiPhoneを待つ列ができ始めた。当日の朝、通勤途中に車で同店の前を通りかかってみると、夜通し待っていた数十人の人たちが、期待と疲労を顔に浮かべて列に加わっていた。キャンプ用の椅子に座っている人、寝袋にくるまっている人などさまざまだ。

 私自身は、混雑が予想されたApple Storeを避け、当日の午後4時過ぎに少し早めに職場を出て、以前行ったことのある駐車スペースが数台分しかない小さなAT&T直営店に向かった。予想通り、この時点でもまだ数十人しか並んでいなかったため、2時間余り並んでiPhoneを入手することができた。

 待っている間に、前後に並んでいるやや浮かれ気味の人たち(私もその一人だったに違いないのだが)と話していると、TreoやBlackBerryなどのスマートフォーンのユーザーが多く、ほとんどの人がiPhoneの8GBモデルを欲しがっているようだった。

パロアルト店前

6月29日朝、車の窓からみたApple Store、パロアルト店前



即日完売にはならなかった


 発売開始時刻の午後6時になると、待っている人たちの間から歓声が上がり、警備員に誘導されながら、客が少しずつ店内に入っていく。iPhoneを買った人が、店内から小さな袋を下げて出てくるたびに、まだ列に並んでいる人たちは、「いいなあ」とか「おめでとう」などと陽気に声を掛けていたのが、いかにも米国的だった。

 一人の客が買うことのできる台数は、Apple Storeでは2台、AT&T直営店では1台に制限されていたが、当初の予想に反して、発売当日に完売した店はほとんどなかったようだ (8GBモデルが売り切れた店は結構多かったと聞く)。

 とは言え、その後2~3日日もすると、ほとんどの店で在庫がなくなってしまった。発売から1週間ほど経った現在、オンラインのApple Storeでは「iPhoneの発送は、2~4週間後」という状況になっている。

AT&T、パロアルト店前

当日夕方、パロアルトのAT&T直営店前の様子


*後編ではiPhoneの使用感をレビューする予定です

筆者紹介──飯吉透 (いいよし とおる)


カーネギー財団知識メディア研究所所長、東京大学大学院情報学環客員教授(ベネッセ先端教育技術講座)。専門は、教育工学・教授システム学。アスキーの各誌で、テクノロジーと文化に関するコラム執筆歴17年。現在は、MacPeopleで“海の向こうで胸騒ぎ II”を連載中。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン