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マイクロソフト、今年度の経営方針説明会を開催

2007年07月09日 17時27分更新

文● 編集部 小西利明

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マイクロソフト(株)は9日、7月1日から始まった同社の新年度経営方針の説明会を、東京都内で開催した。代表執行役社長のダレン・ヒューストン(Darren Huston)氏や代表執行役兼ゼネラルビジネス担当の樋口泰行氏らにより、日本市場に向けた取り組みが語られた。本稿ではデジタルライフに関する話題を中心に取り上げる。

ダレン・ヒューストン氏

代表執行役社長のダレン・ヒューストン氏

まず、ヒューストン氏は日本法人トップに就任した2年前を振り返り、就任後に産学官の各方面や社員との対話を通じて、「顔のない会社ではなく、先行して市場において目立つ存在となってほしい」と言われたと述べた。それを踏まえて打ち立てた“Plan-J”と称する日本市場への戦略を構築し、特に自治体や政府機関、教育機関などとのパートナーシップ拡大などに取り組んだとした。顧客やパートナー企業の満足度を向上する取り組みも功を奏し、3年前と比べて大きな進歩があったとしている。

デジタルライフ分野に関する注力目標

デジタルライフ分野に関する注力目標

デジタルライフに関する面では、日本のデジタルライフスタイルの先進性について、「デジタルワークスタイルは3~5年遅れているが、デジタルライフスタイルは3~5年進んでいる」などとたびたび称賛し、日本市場で学んだことを「ほかの世界にも活用していくことが重要である」と述べた。しかし一方で、「教育分野での活用が進んでいない」と述べて、市場全体が抱える課題があることも指摘した。

デジタルライフにおける新年度の注力分野としては、コンテンツ産業との協業がまず挙げられた。大学に対するLiveサービスの提供など、MSNやWindows Liveの利用拡大も続けていくとしている。また、マルチメディアウェブサービス用プラットフォーム“Silverlight”(シルバーライト)を活用したリッチな見た目と機能を持つウェブコンテンツのサンプルを披露し、同社のプラットフォーム上で展開されるリッチなウェブサービスをアピールした。

Silverlightを活用したウェブサービスのデモ

Silverlightを活用したウェブサービスのデモ

TV風サービスをイメージしたデモ

DVDのメニュー画面のように、ベースとなる動画の上にボタン状の動画が複数重なっているTV風サービスをイメージしたデモ

ウェブマガジン“IT交差点”のデモ

同社が発行するウェブマガジン“IT交差点”のデモ。動画を張り込めたり、紙のようにページをめくれたりと、従来なら専用ブラウザーが必要だったオンライン雑誌並みの表現力をブラウザー上で実現している

懸念分野であるXbox 360については、「ポジティブな勢いが見られる」として、LiveサービスやWindowsベースのゲームとの連携も進めていくと述べたが、具体的な今後の拡大施策については語られなかった。Xbox 360の値下げの可能性について問う質問に対しても、ヒューストン氏は「すでに競争力のある価格にしている。ハイエンドの発表(Xbox 360 エリート、関連記事)もあったが、アメリカよりも低い価格で提供される」など、現時点での値下げには否定的な見方を示した。

また、Windows Mobile対応端末の普及で盛り上がりを見せるスマートフォン分野については、「すべてのキャリアーを網羅したい」と述べ、現在は対応端末のないKDDI(株)に対しても、採用を働きかけていくとの考えを示した。

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