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量販店でもグループウェアが買えます――サイボウズ、ジャングルと業務提携

2007年07月05日 18時19分更新

文● アスキービジネス編集部

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サイボウズは、7月5日、同本社で会見し、7月20日から家電量販店店頭で中小企業向けグループウェア製品の販売を開始すると発表した。業務提携したジャングルを通じて大手量販店を中心に展開する。


店頭露出で“グループウェア=サイボウズ”を固める


量販店でもグループウェア が買えます――サイボウズ、ジャングル...

(写真左から)ジャングル代表取締役社長の高田晃子氏、サイボウズのキャラクター「ボウズマン」、サイボウズ代表取締役社長の青野慶久氏

 「我々はパッケージソフトベンダーであり、創業時からもともとパッケージ(箱)を作って売りたかった。だが、創業当時には資金力が弱かったこともあり、ダウンロード販売というビジネスモデルを作った」。サイボウズ代表取締役社長の青野慶久氏はこのように話す。

 サイボウズは7月20日から、主力の中小企業向けグループウェア「サイボウズ Office 6」を家電量販店で販売する。個人向けパッケージソフトの開発・販売を手がけるジャングルと提携し、「サイボウズ Office 6 基本セットパッケージ版」として全国の大手家電量販店に向けて流通させる。

 冒頭、青野氏が述べたように、サイボウズはもともと、自社で運営するWebサイトでのダウンロード販売で伸びた企業だ。サイボウズ Officeの発売当初(1997年)はWebによる直販が100%だったが、2002年に大企業向けのグループウェア「サイボウズ ガルーン」の発売に伴い、代理店制度を開始。現在では直販は3割、代理店による間接販売が7割となっている。

 一方、グループウェア市場を取り巻く環境は「厳しさを増している」(青野氏)。市場規模はここ数年ほぼ横ばいのままにも関わらず、製品数は増加している上に、社内SNS/社内ブログなど、情報共有ツールの多様化が進んでいるからだ。

 そこでサイボウズは今回、従来からの直販、代理店販売に続く新たな販路として、家電量販店での販売に踏み切った。狙うのは、従業員数10名以下の小規模事業所。青野氏は「日本の事業所の8割は従業員数10名以下。だが、サイボウズの顧客のうち10名以下の企業は17%に過ぎず、我々はこれまでアプローチできていなかった」と話す。

 グループウェアの店頭販売は前例がないため「未知数」(青野氏)ではあるものの、青野氏は「3名以上の従業員がいれば情報共有のニーズはあるはず」と自信を見せる。また、新たな販路を開拓できるだけでなく、店頭販売を行なうことで認知度向上を図れるメリットもある。ジャングル代表取締役社長の高田晃子氏は、「まだ未開のジャンルであることは、潜在顧客に対して“グループウェア=サイボウズ”と認識してもらえる可能性がある」と話した。

 価格は8万3790円(10ユーザー)。プログラムとPDFマニュアルが入ったCD-ROMとスタートガイドに加えて、初回版には解説書を同梱する。販売は全国2000店舗での展開を予定するが、「家電量販店で扱う商品としては高価な部類に入るので、いわゆる地域一番店や大型チェーンが中心になる」(高田氏)という。

 両社では共同でプロモーションを展開し、2007年中に200社、2008年には250社への導入を目指すとしている。

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