このページの本文へ

日本オラクルがGRCへの取り組みを本格化、支援ツール「GRCM」を発表

2007年07月02日 20時46分更新

文● 渡邉利和

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

日本オラクルは、企業のガバナンス、リスク、コンプライアンス(GRC)に関する取り組みを本格化させる。7月2日、GRCを包括的に支援する複数のアプリケーションを発表、提供を開始した。


ステレント買収で強化されたGRCのポートフォリオ


日本オラクルがGRCへの 取り組みを本格化、支援ツール「GRC...

オラクルのGRC関連ソリューション

 日本オラクルは7月2日、内部統制管理における一連のプロセスを自動化、最適化する新しいアプリケーション製品「Oracle Governance, Risk, and Compliance Manager (以下、GRCM)」を発表した。提供開始は7月3日より。また、GRCMのオプション製品である職務分掌管理ツール「Oracle Application Access Controls」(AAC)、業務処理統制モニタリングツール「Oracle Application Configuration Controls」(ACC)、GRCに関する情報分析ツール「Fusion Governance, Risk, and Compliance Intelligence」も併せて発表。企業のガバナンス、リスク、コンプライアンス(以下、GRC)管理を支援する取り組みを本格化させる。

日本オラクルがGRCへの 取り組みを本格化、支援ツール「GRC...

米オラクル 日本アプリケーションビジネス担当シニア・バイスプレジデント ディック・ウォルベン氏

 同日開かれた発表会で登壇した米オラクルの日本アプリケーションビジネス担当シニア・バイスプレジデントのディック・ウォルベン氏は、オラクルがエンタープライズ・ソフトウェア市場でトップの企業であり、かつ業績面でも成長力が高いことを強調。「オラクルは大きな企業である。規模が重要であり、成長力も重要だ。これらの要素があることで自らの戦略を確実に実行でき、企業買収や合併を通じた革新も可能になる」と語った。

 この発言の背景にあるのは、2006年11月に発表された、オラクルによるECM(Enterprise Content Management)ベンダー・米ステレント(Stellent)の買収だ。同社が持つコンプライアンス管理機能とコンテンツ管理機能が加わることで、オラクルのGRC分野におけるポートフォリオが強化され、今回の同分野への取り組みに繋がっている。

 GRCMは、ビジネス・プロセスにおけるリスクとコントロールをリスク・コントロール・マトリックスという手法で管理、テストを行ない、不備/欠陥の把握から改善処理、有効性の評価と報告といった業務を支援する。オプション製品であるAACとACCを加えることで、IT統制上極めて重要度が高い、職務分掌と業務システムの設定変更管理も可能になるという。

 GRCMの価格は、1ユーザー当たり49万9375円(最小契約数40~)で、対応プラットフォームはWindows 2000/2003、Linux、UNIX。

■関連サイト

カテゴリートップへ

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード