日本HPは28日都内で会見し、中小規模企業向けにディスクやテープによるバックアップ製品群を発表した。
「HPのストレージ戦略における重点製品として、これまでOpenSANディスクアレイやSMB向けのオールインワンストレージシステム、ILMソリューション向けのソフトウェア製品などを挙げてきた。本日発表するデータ保護製品の拡充は第4の重点製品といえる」
会見の冒頭で、日本ヒューレット・パッカード株式会社 ストレージワークス製品本部 本部長の富岡徹郎氏は今回の製品発表に関して、このように語った。日本HPでは、保護データ量やDDS/DAT・LTOの台数、テープオートメーションの台数のシェアが国内ナンバー1であることを挙げ、「日本企業のデータはHPが守っている」とストレージ分野においてリーディングカンパニーであることを強調。今回発表の新製品は、「IT管理者への負担や高い設備投資などが原因で、データ保護の必要性を認識しつつも、導入できていない」(富岡氏)中小規模企業に向けたラインナップを拡充させた。
1.5TBの容量を持つバックアップ装置「HP StrageWorks D2D120 BackUp」は、ネットワーク上の4台までのサーバからデータをバックアップ可能。ディスクを利用したバックアップ製品であるため、高速なランダムアクセスによって、必要なデータを短時間で引き出すことができる。価格は29万4000円から。
また、バックアップメディアにDATを利用した「HP StorageWorks DAT160」は、テープ1本に最大160GBの容量を持ち、毎時50GBという高速バックアップを実現した。インターフェースには、SCSIに加え、取り扱いが容易なUSBに対応した製品も用意している。価格は14万7000円から。
米ヒューレット・パッカード カンパニー ストレージワークスディビジョン データプロテクション&セキュリティプロダクト ディレクターのアダム・シュー氏は「事業継続性の重要さはどのような規模の企業でも変わらない。中小規模の企業でも24時間365日体勢の業務が求められている。トラブル時にどれだけビジネスが止まっても大丈夫なのか? どれだけ頻繁にバックアップを取るのか? などを考慮に入れた上で製品を投入していく」とした。