湘南ビーチでも1.9Mbps!
検証当日は真夏の太陽が照りつけ、気温は30度とかなり高い状況。目の前に広がる太平洋を望みながら通信を試みると、あっけなくつながった。“RBBToday”のスピードテストで速度を数回計測してみると、下り平均1.9Mbpsも出ている。都内で使った場合と同様、極めて快適だ。
それにしても、浜には地元のサーファーや海水浴を楽しむ人々がいるが、もちろんノートパソコンを広げているような妙な輩(?)は1人もいない。実は筆者も地元民の1人だが、さすがに砂浜でインターネットに接続したのは初めてだ。
普段は何かと忙しく、海のそばに住んでいながら、インターネットができない…という理由で仕事部屋にこもりがち。でも、D01HWがあれば、これからは子供達を浜辺で遊ばせながら、明るい日差しの下で健康的に仕事ができる。そんなシチュエーションもまんざら、悪くはない!?
さて、ダウンロードが快適な一方で、アップロード速度は遅く、サザンビーチでは130kbps程度。前ページのグラフを見てもらえば分かるように、実効速度が100kbps以下になることもしばしばあった。下りの快適さが身に染みついている状態で、やおらファイルを送信すると、かなりの遅さにイライラする。せめて数百kbps程度は欲しいところだろう。
江ノ島は、圏外なんです
加えて、やはり気になるのがサービスエリアだ。同じ湘南海岸といえど、今度は江ノ島の島内に入り、ヨットハーバー近く(Google Mapsではこのあたり)で試してみると接続できなかった。
イー・モバイルのサービスエリアマップを見ると、もともとこの地域は“圏外”。以前、『W-ZERO3』を使い“AIR-EDGE”(PHS)でデータ通信を試したときは、江ノ島でもインターネットにつながったのだが、イー・モバイルの場合はやっぱり通信は不可能だった。
とはいえエリアに関していえば、現在、イー・モバイルは基地局の増強と主要都市部へのエリア拡大を推進しており、7月には新たに仙台/札幌/九州の一部でもサービスが開始される。現状、絶対的なカバー地域ではAIR-EDGEに劣るものの、今後のエリア拡大が非常に楽しみだ。
車での移動中もYouTubeを見られた
D01HWのメリットは通信速度に加えて、クルマや電車の移動中にも使えることだ。今回は、湘南の海沿いを走る国道134号線をクルマで時速60km程度で移動しながら、担当編集にインターネットアクセスを試してもらったのだが、通信不能になることは1度もなかった。
例えば、YouTubeの動画を数回開いてみたが、特に途中でムービーが途切れることもなく再生された。スピードテストでは、おおむね下り1.5Mbps前後で、場所によっては400kbpsまで落ち込んだり、逆に2Mbpsを超えることもあった。
*後編では、セキュリティー面など利用する上での留意点を紹介していく
お詫びと訂正:初出時、本文の一部で通信速度の単位が間違っておりました。訂正してお詫び申し上げます(2007年6月29日)