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KDDIがマイクロソフトとSaaS型ビジネスに関する包括提携を発表!

2007年06月27日 21時36分更新

文● アスキービジネス編集部

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6月27日、KDDIとマイクロソフトはWindowsプラットフォームをベースとした企業向けSaaS型アプリケーションサービスを共同で開発・提供することを発表した。


ワンストップでSaaS型サービスを提供していく


 KDDIとマイクロソフトはWindowsプラットフォームをベースとした企業向けSaaS(Software as a Service)型アプリケーションサービスを共同で開発・提供することを発表した。詳細は10月に発表予定だが、現時点で来年3月からauの携帯電話上でマイクロソフトのOutlookを動かすことができる「モバイルSaaS」など新サービスをスタートさせることが決定している。

 KDDI取締役執行役員常務 ソリューション事業統轄本部長 田中孝司氏は「KDDIはネットワークサービスの一層の強化と、周辺領域への本格参入によって、ICTをワンストップで提供していくオールラウンドプレイヤーを目指す」とその法人戦略について語る。

KDDI取締役執行役員常務 ソリューション事業統轄本部長 田中孝司氏

KDDI取締役執行役員常務 ソリューション事業統轄本部長 田中孝司氏

KDDI取締役執行役員常務 ソリューション事業統轄本部長 田中孝司氏

「我々のお客様はアプリケーションやネットワークだけでなく、運用やサポートなどもを一本化した『ワンストップ』のサービスを求めている。また、PCからモバイルなどへシームレスにデータがやりとりできる『シームレス化』や、必要なときに必要なアプリケーションを使用できる『利用料サービスモデルへの移行』を求めている。したがって、このような3つのお客様の要望に応えていくために、幅広いソフトウェアとソリューションを提供するマイクロソフトと組むことで、日本市場におけるSaaS型ビジネスの確立を早急に実現させていきたい」(田中氏)

 また、マイクロソフト代表執行役 兼 COO 樋口泰行氏は、他社ではなくKDDIをパートナーとして選んだ理由として「マイクロソフトはSaaSの概念を、ソフトウェアとサービスが融合し相互に連携するプラットフォーム『Software+Services(S+S)』として捉えており、S+Sの戦略とビジョンや目的はKDDIと一致するところが多いと感じた。KDDIは他の企業と違い、固定電話、モバイル、ブロードバンドを一社で手がけており、法人にも強い影響力を持つという点もパートナーとして魅力を感じている」と述べた。

マイクロソフト代表執行役 兼 COO 樋口泰行氏

マイクロソフト代表執行役 兼 COO 樋口泰行氏

マイクロソフト代表執行役 兼 COO 樋口泰行氏

 具体的に今回の提携のポイントは以下の4点。

(1)共同マーケティングによる市場開拓
これは6月27日からスタートさせる。KDDIとマイクロソフト両社からプロジェクトチームを立ち上げ、統一ブランドをつくることでSaaS型サービスを支援する。
(2)ビジネスコミュニケーションウェアサービスの提供
マイクロソフトのOutlookをauの携帯電話上で使用するといった「モバイルSaaS」など新サービスを提供していく。
(3)SaaS Support Program(仮称)スタート
プラットフォームやAPIを提供することでアプリケーションパートナーのSaaSサービス支援を行なうプログラムを実現していく。
(4)SaaS共通基盤としてMicrosoft CSFを使用
マイクロソフトが2006年に発表したCSF(Microsoft Connected Services Frameworkデータや音声、映像で別々に構築してきたシステムを連携することが可能な通信事業者向け統合サービス基盤)を使用していく。

 この提携で両社は「3000人程度の規模の企業から、中小企業を中心のクライアントとして、数年で100万IDの獲得を目指す」(田中氏)とSaaS市場における将来の目標を掲げている。

 なお、今回の包括的提携にともない、パートナー企業として大塚商会、オービックビジネスコンサルタント、京セラコミュニケーションシステム、ソフトブレーンなど7社が名乗りを上げている。パートナー企業は今後増えていく予定。

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