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日本版iTunes Storeの試聴にも対応

「YouTube on Apple TV」を試す

2007年06月21日 21時50分更新

文● 編集部 小林久

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YouTube on Apple TV、編集者はこう見る


改善点は多いが、これからの展開が楽しみ


日本向けでは、いまいち決め手に欠ける機能しか提供されていないApple TVに、ようやく“使えそうな機能”が登場したというのが、最初の印象。YouTubeの動画では画質が悪すぎるのではと危惧する面もあったが、37インチの液晶テレビ(解像度はもちろんフルHD)に映し出しても「割と見れるじゃん」と思えるレベルはぎりぎり確保しているように思う。今後始まるといわれるH.264配信にも期待大だ。


さて、YouTube対応によって、Apple TVで視聴できるコンテンツの幅は大幅に広がったが、ソフト面での作りこみではまだまだ改善の余地があるというのは事実。個人的には日本語でキーワード検索できない点と、シリーズものの動画を簡単に一覧できるような仕組みが用意されていない点が残念な部分だ。プレイリストのように、複数の動画を連続再生する機能や、アットランダムに面白い動画を引っ張ってこれる機能もほしい。


ついでなので音楽再生の機能に関しても書いておくが、アルバム単位か全部しか曲が選べないという二者択一の仕様はなんとかならないものか。(ASCII.JP トレンド担当・小林)

ダラダラ見たいじゃん、テレビなんだもの


自腹でApple TVを買っておいてなんだが、今までのApple TVは、日本のiTunes Storeでテレビ番組や映画が購入できなかっため、はっきり言ってビデオプレーヤーとしての魅力はゼロに等しかった。今回、インターネット経由で半無限にビデオソースを引っ張ってこられるYouTubeに対応したことで、ようやく日本でも晴れてビデオを楽しめるようになったわけだ。


といってもまだ完璧なわけではなく、ここからがスタートになるだろう。ほかの方々も同じように指摘しているが、個人的に追加してほしいのは、動画を連続再生するという機能。要するにはてなの“Rimo”のように何か別の作業をしながら、“ダラ見”したいのだ。


動画の連続再生は、YouTubeに限らず、パソコンと同期した(またはストリーミング再生している)普通の動画でも対応していない。ミュージックビデオを続けてみたいときに、いちいちメニューに戻って選ぶのははっきり言って面倒。今後のアップデートではぜひ“ダラ見”機能を用意してほしい。(ASCII.JP Mac担当・広田)

動画共有はテレビで見ると、なぜか魅力的でなくなる


YouTubeは5~10分の動画を見終わるたびに操作が必要だが、テレビにを映すと、これが大きな欠点になる。ソファに座ってリラックスしたいのに、ずっとリモコンを握ってはいたくない。それを解消したRimoのようなサービスもある。一時期、食事中に観ていたことがあったが、興味がない動画が続くことが多くて、スキップするたびにWiiリモコンを握るわずらわしさから、いつの間にか観るのを止めてしまった。


YouTubeをはじめ投稿動画は、テレビに映した途端につまらなくなる。なぜかと言えば、YouTubeは手元に入力環境があってこそ活きるメディアだからだ。今日のテレビ番組は“いかにチャンネルを変えさせないか”が番組制作の根底に敷かれている。興味ない番組でも、なんとなく続きが気になる作りになっていると思う。


それに対してYouTubeは検索が基本。興味のあるキーワードでライブラリーを絞り込んで、次々とそれにマッチした動画が出てくるから楽しい。だから手元に文字入力環境があってこそ、活きるメディアだと思う。


アップルTVで見られるYouTubeは、(満足な)入力環境がないという大きなハンディキャップを背負う。それとテレビ番組を同じ土俵で比べるのは、あまりにも酷だ。(月刊アスキー 外村)

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