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約1万文字のロングインタビュー

「金儲けより、面白いもの作り」──ひろゆき氏が語るニコニコ動画 (前編)

2007年06月18日 15時00分更新

文● 松本佳代子、編集部 広田稔

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「アンケートの動画は、YouTubeに投稿しても面白くない」


── 少し前に、サービスを誰でも見られる形から、ログイン式の会員制に変えました。何か変化はありましたか?

ひろゆき氏 たまたま貼られたリンクから見に来たという、一見さん的な人が少なくなりました。みんながその動画の存在を知っていて、それを前提としてコメントするという雰囲気。だから今は初めてニコニコ動画に来た人にとって、果たして面白いのか? と分からない状態です。濃いコミュニティになり過ぎているので、その辺は変えたほうがいいかなと、思っています。


── そういう新しい機能を提供するときに、何か気を付けていることはありますか?

ひろゆき氏 機能を出すときに、使い方を説明しないことが多いです。ほとんどはこちらが思った用途で使ってくれますが、たまに想定外の使い方をされるのが面白い

例えば、ニコニコ動画でアンケートを取っている人たちがいて、ユーザーに3Dの女の子と、アニメの女の子を出して、どちらが好きですか? と問いかけて、右か左かを答えさせる動画があります。

運営側としては、動画でユーザーに問いかけるという使い方をそもそも想定していませんでした。見る人がどちらか答ええると、ほかのユーザーもそれを見て答えるというような形で発展してます。

アンケート動画は、コメントする人がいて初めてコンテンツの価値が出てくるという好例でしょう。この動画をYouTubeに投稿しても何も面白くないと思うんですよ。ただし、コメントの流れている状態で録画した動画がYouTubeにも上がっていて、その手があったか、と思うこともあります。

あとは、たくさんのコメントで映像を見えなくしてしまう“弾幕”と呼ばれる使い方をしたり、みんなでカウントダウンしてみましょう、というアイデアはユーザーが自分達で作ったものです。


── 一般人が新サービスを提案する場はありますか?

ひろゆき氏 正式な窓口はありませんが、開発者ブログのところの掲示板に書いてもらうと、誰かが目を通して「この意見、面白いね」と参考にしたりします。スタッフは割とナイーブ人が多いので、みなさんの意見を結構気にしています。

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