EXILIMシリーズならではの撮影/再生それぞれ個別に用意された電源ボタン(+メイン電源スイッチ)も慣れれば使いやすい。縦にアイコンバーが表示される本機の操作系ではMENUボタンを押す必要もなく、撮影時の各種設定はカーソルキーだけで操作できるようになっている。本機の背面はほとんど液晶ディスプレーで占められており、操作部と呼べるものは円形カーソルの幅分しかないにもかかわらず、撮影モードやAF、測光方式、ISO感度や露出補正、絞り値やシャッター速度まで、すばやく変更できるのはありがたい。
広角時の周辺部では若干歪みが見えるなど、小径レンズのコンパクト機らしい画像ではあるものの、解像感はなかなかよく、撮影画像を等倍表示させた際にもかなりディティールまで残るのは高画素モデルならでは。コントラストの強いシーンでは白とびやエッジの着色なども見られるのは残念なところだ。特にハイライト部に関しては明るめに写る傾向にある。自動露出のため白とびが目立ちやすく、露出をマイナスに振って撮影し、明るさやコントラストをパソコン側で調整するのもひとつの手だろう。
高画素コンパクト機は、トリミングやデジタルズームを前提とするならば、高倍率の光学ズームレンズを搭載するモデルよりも手軽に望遠撮影できるのが大きな魅力のひとつだろう。本機は従来のEXILIM EX-Zシリーズを継承しつつ高画素化を図ったもので機能的な面では目新しいところは少ないのだが、豊富な撮影機能と使いやすいインターフェースなど、使い勝手の高さは1200万画素機の中でもかなりいいモデルと言えよう。
“EXILIM ZOOM”EX-Z1200の主なスペック | |
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製品名 | EX-Z1200 |
撮像素子 | 1/1.7インチ有効1210万(総1239万)画素CCD |
レンズ | 光学3倍ズーム、f=7.9~23.7mm(35mmフィルムカメラ換算時:37~111mm)、F2.8~5.4 |
静止画撮影 | 最大4000×3000ドット |
ISO感度 | オート、ISO 80/100/200/400相当、高感度モード時最高ISO 1600相当 |
動画撮影 | 848×480ドット/20fps、H.264/AVC準拠QuickTime形式 |
液晶ディスプレー | 2.8インチTFT、約23万画素 |
記録メディア | 内蔵約11.4MBフラッシュメモリー&SDカード(SDHC対応) |
インターフェース | USB 2.0(Hi-Speed対応)、USBクレードル端子、AV出力&DC入力(いずれもUSBクレードル経由) |
電源 | 専用リチウムイオン充電池(NP-40) |
撮影可能枚数 | 約340枚 |
本体サイズ | 93.3(W)×22.4(D)×58.5(H)mm |
重さ | 約152g(本体のみ) |