3Dグラフィックのアクセラレーション機能
本バージョンで最も注目を集めているのが、3Dグラフィックのアクセラレーション機能だろう。競合製品の『VMware Fusion』のβ版ではサポート済みで、Parallelsユーザーが待ち望んでいた機能だ。
本機能はVMware Fusion β版と同様、ハードウェアのビデオ回路を直接利用するのではなく、ソフトウェアエミュレーションによって実現しているため、Windows側からはParallels独自形式のビデオカードとして認識される。つまり、Windows側にATIやNVIDIAなどのビデオドライバをインストールしても、描画性能は向上しないということだ。
では早速、実際のソフトで動作を確認してみよう。テスト環境は17インチiMac-1.83GHz (Early 2006)を使用した。搭載メモリーは1.5GBで、仮想マシンのWindows XP Professional SP2には768MBのメモリーを割り当ている。
『3DMark 03』、『N-Bench 3.1』、『ゆめりあベンチマーク』などのソフトは動作しなかった。
一方、VMware Fusion β版で動かなかった『FINAL FANTASY XI Vana'diel Bench3』は画面下部に一部描画されない部分があるが動作した。気になるスコアは、低解像度モードで“1781”。公式サイトの評価では、「デフォルト状態でストレス無く動作させることのできる」レベルという。ちなみに同じiMacをBoot Campで起動した場合は、6000前後のスコアであった。
ベンチマークの値や動作しないソフトも少なくないことを考えると、現状ではまだまだ実機同様にゲームを楽しむというレベルには達していないが、今後のリリースでのさらなる改善に期待したい。
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