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誰もが地図を使ったビジネスを展開できる!?

Virtual EarthでMSは変わるか?

2007年05月23日 00時00分更新

文● 吉川大郎(編集部)

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月刊アスキー 2007年6月号掲載記事

Virtual Earth(3D)で「クエストフィールド」を見下ろす

Virtual Earth(3D)でシアトルのスタンド「クエストフィールド」を見下ろす。町中にはバーチャル看板も設置されており、クリックするとウェブサイトに飛ぶ。

 Google Mapsは、衛星写真を使ったマップ表示で世界をアッと言わせ、それまで粛々と進化を続けてきた地図サイトを一気にメジャーに押し上げた。その後、「サテライトマップ」的サービスがいくつか出てきている(元からあったものも)が、グーグルとほぼ同じ機能で地図関連を充実させようとしているのがマイクロソフトだ。

 MSの地図サイトVirtual Earth最大の特徴は、2Dと3D両方の表示をウェブブラウザのみから行えてしまう点※。グーグルの場合は、2Dの平面地図は当然ウェブブラウザで利用できるが、3Dの地図利用は専用クライアント「Google Earth」が必要になる。

Virtual Earthを使ったウェブアプリケーション

Virtual Earthを使ったウェブアプリケーションの例。自転車で走れるルートを地図の上に示し、要所ごとに案内やビデオをマッシュアップで配置している。

 また、見た目もかなり良くできている。2D表示の場合は「Birds Eye View」モードがスゴイ! 2Dながら鳥瞰図の角度からの写真が、東西南北切り替えられる形で表示されてしまうのだ。撮影には実際に飛行機を飛ばしているそうだ。3D表示の場合は、都市のビルが立体表示され、テクスチャが貼られている。現在はまだ、Birds~も3D表示も、欧米の大都市に限られるが、日本でも両方展開する予定だ。

マイクロソフトのVirtual Earth戦略

マイクロソフトのVirtual Earth戦略: マイクロソフトは、API公開やSDK提供で、Virtual Earthをウェブ上のアプリケーションプラットフォームとて積極的にプッシュしたい考えだ。

「Virtual Earthはウェブ上の地図プラットフォーム」とマイクロソフトは言う。単にユーザーが情報を共有するだけではなく、企業がVirtual Earthを使った地図アプリケーションを作れるようにサポートをしていくということだ。マイクロソフトのウェブ戦略は、Liveの登場で広告モデルを大々的に採用するなど、大きく転換したが、今度はビジネスウェブアプリのプラットフォーム提供へと展開し始めた形だ。今はまだお披露目されてから半年程度しか経過しておらず、ビジネス利用でのガイドラインも決まっていないが、今後大バケする可能性もある。

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