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低価格一辺倒のPC界で高価なモデルが売れる?

ゲーム機=ニンテンドー or ソニー? いえいえゲームパソコンも市場拡大中

2007年05月23日 00時00分更新

文● 岡本善隆(編集部)

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月刊アスキー 2007年1月号掲載記事

G-Tune

G-Tune :国内BTOベンダの雄であるマウスコンピュータはゲーミングパソコン用に独自ブランドを用意。スペックもハイエンドビデオカード×2など自由に選択できる。

ゲーミングパソコンのブランド

ここで表したのはあくまでイメージ的な図版だが、ゲーミングパソコンのブランドでは、ビジネス向けパソコンのように安価なエントリクラスよりも、一定の性能を持ったミドルレンジが販売の中心となっているようだ。

 デルとHPがAlienware、Voodoo PCというスゴい名前の会社をそれぞれ買収した。両社はゲームユーザー向けに特化したマシンをBTO形式で提供しており、大きなブランド力を持つ。

 ここまで書くと、ゲームに特化したパソコンに市場があるの? という疑問を持たれる読者もおられるかもしれない。しかし「コンピュータゲーム=専用ゲーム機」というのは日本での話で、世界的に見れば状況は異なっている。アジア圏ではパソコンのオンラインゲームが圧倒的に強く、また欧米でも一定の位置を占める。また、パソコンで高度な3DCGを用いたゲームを快適にプレイするには、通常のパソコンよりも高いマシン性能が要求される。このためゲームに必要なスペックを搭載したパソコンが存在しえるのだ。

 今回「G‐Tune」ブランドで、ゲーミングパソコンを展開しているマウスコンピューターに話をうかがったところ、通常タイプのパソコンではエントリモデルにいくほど販売量が多いピラミッド型になるのに対し、G‐Tuneでは性能面での要求からか、ミドルレンジが多いひし形になるという。当然マシンあたりの単価は高くなる。

 ただ、これらのマシンを求めるユーザーは先進的で、新しいパーツや仕様を素早くマシンに搭載しなければ、取り込むことはできない。その点、同社のようなBTO方式で製品を提供するメーカーは身軽さの点で有利だ。また、プレイしたいソフトが動作するかはユーザーには心配の種だが、ゲーム提供元との連携により、動作認定などの対応を進めているという。

 低価格化、大量販売の道を進み、製品の差別化、プレミアム化が困難になっているパソコン市場だが、ゲーミングパソコンはひとつの有効策になりえるようだ。

Voodoo PC

Voodoo PC:Voodooの名前のとおり、少しまがまがしい雰囲気を持つブランド展開を行っている。HPのイメージとはまったくダブっていないのも興味深い。

Alienware

Alienware:水冷クーラーを搭載し、CPUを本来のクロック以上で動作させるマシンまで販売していたことがある。今後も独自ブランドは継続されるようだ。

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