【詳報】マイクロソフトのファイルフォーマットを7年以上も研究!!
無料で使えるMS Office互換ASPが登場――ソースネクストが事業戦略を発表
2007年05月14日 19時23分更新
ソースネクスト(株)は14日、事業戦略発表会を都内で開催し、Office文書をウェブブラウザー上で開いたり、編集したりできる無料のASP“ThinkFree てがるオフィス”などを発表した。
ThinkFree てがるオフィスは米ThinkFree社が提供するASP“ThinkFree Online”を、日本語版としてソースネクストがローカライズし、提供するもの。ThinkFree Onlineは4月の時点で48万人が利用しているという。日本語版は本日よりベータ版として無料で提供を開始し、6月よりユーザーからのフィードバックを受け付ける。その後、9月に正式公開する予定。利用料金は正式版になっても無料となる。
このサービスを利用することで、マイクロソフト(株)の“Word”“Excel”“PowerPoint”ファイルの新規文書作成、読み込み、編集、保存がInternet Explorer(6.0以上)またはFireFox(1.0.1以上)といったウェブブラウザー上で行なえる。作成したファイルなどはウェブ上のディスク(1GBまで)に保存し、共有することが可能。公開したファイルには検索用のキーワードを付加する事が可能で、場所やパソコンを選ばずに文書の編集が行なえるだけでなく、ほかのユーザーに向けて広くファイルを公開することもできる。なお、文書を検索できる機能は6月から提供するという。
発表会で登壇したThinkFreeのCEO(最高経営責任者)のティー・ジェイ・カン(TJ Kang)氏は、MS Officeとの互換性の高さも特徴だとし、その理由については「7年以上にもわたり、マイクロソフトのファイルフォーマットを研究し、リバースエンジニアリングしてきたからです」と述べた。
収益モデルはさまざまなものが考えられるというが、一例として広告収入や、有料サービスの展開、オフラインでも利用できるパッケージ版の販売などを検討しているという。
目標ユーザー数については、初年度100万人、3年で400万人にしたいという。対応OSはWindows XP/2000とMac OS X 10.4以上で、Windows Vistaについては正式版までに対応する予定。そのほか、作業領域として200MB以上のHDD空き容量が必要となる。