コンパクトデジタルカメラでも1000万画素クラスのCCDを搭載する製品が増えてきたが、ソニー(株)の新しいCyber-shot(サイバーショット)『DSC-W200』は、一眼レフ/コンパクト機の中でも最高画素数とも言える有効1210万画素CCDを搭載する。
デザインや機能はW80を継承
カメラ本体のデザインは、今年4月に発売された『DSC-W80』(関連記事)のデザインを継承している。横長直方体のスリムボディーに、沈胴式ズームレンズを搭載。本体左上部には光学ファインダーも装備する。同社の最新画像処理エンジン“BIONZ”(ビヨンズ)の採用に加え、光学式手ぶれ補正や強力な顔認識機能、ハイビジョン(1080i)対応の静止画テレビ出力など、基本機能はW80から継承されている。
“基本を継承”とはいっても、W80の撮像素子が1/2.5インチCCDなのに対し、本機では一回り大きな1/1.7インチCCDを用いており、Cyber-shotシリーズでは、1/1.7インチCCDでの光学手ぶれ補正搭載は初となる。
撮影機能面でもWシリーズを継承している。プログラムオート露出に加えて、マニュアル露出を搭載(絞りとシャッター速度を個別に指定するもので、絞り優先/シャッター速度優先モードは持たない)。各種シーンプログラムやブラケット撮影機能を持つだけでなく、記録画素数以外にも細かくスペックアップしている。
顔認識機能の認識力は高く、ほぼ真横の顔でも認識するようになったうえ、追尾速度も向上させている。光学式手ぶれ補正に加えて高感度撮影を行なうことで、被写体の動きによるぶれも防ぐ“Wでブレない”も進化し、最高感度はISO 6400相当となった。もっともISO 6400時は、複数の画素からの信号を合成して感度を高めつつノイズを低減するため、記録画素数は300万画素相当(2048×1536ドット)となる。フルサイズでの最高感度はW80と同様のISO 3200相当となる。
そのほかにも、撮影画像の中央を切り出すことで、記録画素数を下げて画質劣化なしに拡大するプレシジョンデジタルズーム機能も、W80の最大6倍から最大6.2倍になるなど、高画素ならではの機能がアピールされている。
メニューシステムなどは、『DSC-T100』(関連記事)や『DSC-G1』関連記事などと同様のシステムとなっており、MENUボタンを押すと被写体上にオーバーラップ表示されるクイックメニューと、HOMEボタンで画面全体に表示される“HOMEメニュー”の2種類のメニューを持つ。T100やG1では、メニュー表示やカーソルによるタブの移動などに、ややもったりした印象があった。その点、本機ではかなりスムーズな動きとなっている。
ソニーのコンパクト機としては珍しく、オプションのアクセサリーレンズ類に対応するのもおもしろい。レンズアダプター『VAD-WD』(3150円)を介して、0.7倍ワイドコンバージョンレンズ『VCLDHO737』(1万2600円)や2.6倍テレコンバージョンレンズ『VCL-DH2637』(1万3650円)を装着できる。レンズアダプターに対応するために、ボディーのレンズ周辺部のリングは、厚みのあるものになっている。