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レースゲーム好きなら、もう本体ごと買うしかない

超ド級レースシミュレーターゲーム『Forza2』を体験してきたぞ!

2007年04月30日 01時38分更新

文● 編集部 飯塚岳史

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今日はレース部分だけ

今回はまだ開発途中のバージョンということで、あくまでレース部分のみの体験となった。前ぺージでお伝えした“オークションハウス”の様子などもちょっと見てみたかったのだが、それは完成版までのお楽しみということにしておこう。

というわけで、まず選んだコースは“筑波サーキット”。この筑波サーキットでのタイムは、チューニングカーのベンチマークとして使われることが多く、1周1分を切れるかどうか、がポイントとなっている。ノーマルの一般車であれば1分前半か、後半かといったところだろう。

そして、Forza2での初体験となる車は、マツダの『RX-7 FD3S』を選んでみた。筆者が以前乗っていた車であり、思い出深い車である。

FD3S

日本車離れしたグラマラスなボディーラインが超官能的なRX-7 FD3S。ちなみにForza2に収録されるFD3Sは、1997年式(ということは後期5型、おそらくType RS)と2004年式のSpirit Rの2つ。前作にあった前期型のFD3Sが収録されないのは残念

スターティンググリッドについて、軽くアクセルを煽ってみる。FD3Sに搭載された“13B-REW”ロータリーエンジンによる、まるでモーターが回転しているかのようにどこまでも回っていく吹け上がりを感じ、いよいよForza2初走行がスタートした。

720pでのHD出力&豪華構成にただただ脱帽

ゲームセンターの大型筐体でプレイしているかのような3画面&ハンドル&プレイシート&5.1chサウンドといった豪華仕様は、臨場感がタップリ! また、地味に効いていたのが腰に当てられたボディーソニック(低音により振動するクッション)。コースの路肩にタイヤが乗ったときに直に腰に振動が来るし、後ろから敵車にぶつけられたときなどにも、ガツン!と本当に追突された気分になれる。「正直、これだけでも欲しい」。逆に3画面のうち、左右の画面はレース中はそれほど見ない(見られない)印象だった。でも、ほかの人がプレイしているところを3画面で見るのは迫力満点で、逆にないと物足りない。罪作りな構成である。

5.1ch

サウンドは5.1chのシステムが設置されていた。ギアチェンジ時にはやや斜め後ろのほうから“カチッ”と音がするほどのこだわり

ファンソニック

(有)玉川化成製のボディーソニック『ファンソニック・スタンダード:FS-01V』(メーカー希望価格3万1290円)

ラグナセカ

ラグナセカの難所“コークスクリュー”上からのショット。ド迫力の3画面!

前輪のグリップを感じられるハンドルコントローラーが○

そして注目なのは、やはり同時発売となるハンドルコントローラーのフィーリング。パッドでプレイしているときのように、コーナーで一気にグイッと回してしまうと、あっという間にリアがブレイク(すべって)しまう。また、リアが流れていっている状況で、ハンドルを思いっきり逆に回してカウンターを当ててしまうと、逆方向にリアが流れてしまい、酔っ払い運転のような、俗に言う“タコ踊り”の状態になってしまった。

クラッシュ後

タコ踊りをしてタイヤバリアに激突し、残念な姿になってしまったFD3S。もっと激しくぶつかればバンパーも取れますし、リアガラスも割れます

ここだけ見るとフィーリングが悪いように思われるかもしれない。だが、ちょっと待ってほしい。実際に自動車免許を持っている人なら、80km/h超での高速域で急ハンドル、アクセルは危険だと教習所で習ったはず。そう、Forza2はレースシミュレーターであり、パッドでゲームをやっている感覚でハンドル・アクセル操作をしてはいけない

ということを頭に入れてもう一度。コーナーに差し掛かる前にきっちりと減速し、フロントに十分な荷重を移動させてから、じわりとハンドルを切っていく。FD3SはFR(後輪駆動)なので、コーナーを旋回中はアクセルをパーシャル(半開)に。そしてコーナーの立ち上がり。ここで一気にアクセルを全開にしてはいけない。直後にリアが暴れだし、同じようにタコ踊りしてしまう。ここもリアの反応を見ながら徐々にアクセルを踏んでいく。

コーナー1つ回るにも、これだけの操作をしなければならないのだが、ハンドルから来る適度なフォースフィードバックにより、タイヤのグリップをきっちりと感じることができる。リアが流れ出した途端にハンドルの感覚がなくなるので、グリップの境目を探りながらアクセルを開けていけるのだ。

余談になるが、5年ほど前に筆者がトヨタのJZA70スープラに乗っていて、首都高4号線を走っていたときにコーナーでリアがいきなりブレイクし、タコ踊りしてしまったときも同じようにハンドルの感覚がなくなっていたように思う(遠い目……)。

ただ、ハンドルのフォースフィードバックはかなりのものなのだが、ペダルのほうはアクセル、ブレーキともにもう少し反力を強くしたほうがいいと感じた。どの速度でアクセルを踏んでも、踏んだ感じが同じように思えたので、意識的に弱く踏まないとコーナーの立ち上がりでアクセルを開けすぎてしまっていた。

80スープラ

全長20km超の巨大コース、ドイツの“ニュルブルクリンク”を走る80スープラ。コース脇に車を止めると鳥たちのさえずりが!

ニュルで大破

超難関コースを走った結果、あちこちをぶつけまくって車がボコボコに。左の画像ではリアウイングが取れ、マフラーからは白煙が出ている

上手じゃないと楽しめない?
いえいえそんなことはありません

ここまで読んでくれた読者の中には、「自分はレースゲームが下手だから、こんなに難しそうなゲームは楽しめない」と思う人もいるかもしれない。たしかにForza2はレースシミュレーターを謳っているとおり、ほかのレースゲームよりもやや敷居は高い。でも、“ブレーキはコーナーの前に終わらせておく”“急ハンドル、急アクセルなど“急”の付く操作は厳禁”など、実際のレースで言われているような“お約束”さえ頭に入れておけば、意外とすんなりと走れてしまうものだ。

また、Forzaシリーズでは、コース上のどこを走ればよいか、そしてどのくらいのスピードで走ればいいか、といったような理想のラインを色分けして表示してくれる。“コーナーでそのラインが赤く表示されていたら、それはオーバースピード”というように目安が表示されるので、初めて走るコースでも2~3周ほど走れば驚くほどスムーズに走れてしまうだろう。

サポートライン

路面に見えている黄色いラインが推奨ライン。これに沿って走るだけではなく、色に合わせてスピードを緩めればそのまま走れてしまう

レースゲーム好きなら本体ごと買っちまいな!

2年の歳月をかけて、車好きの車好きによる車好きのためのゲームとして完成された“Forza Motorsport 2”。正直、今回の記事ではその面白さの10分の1も伝えきれていないと思うが、開発陣のレースに対するある意味病的とも思えるこだわりを感じられる1作となっている。ハードのパワーを隅々まで使いきった“画面がキレイ”“挙動計算がすごい”というわかりやすい部分だけでなく、Xbox LIVEによる“巨大なオンラインレースコミュニティー”を生成しているという点が、まさに次世代を感じさせるところではないだろうか。ホント、画面がキレイになったレースゲームなだけじゃないんですよ!

ハチロク

ドリフター達のアイドル“1985年式のトヨタ スプリンタートレノ”も前作に引き続き登場します。ペイント機能をフルに活用した某豆腐店のダウンヒル仕様や、プ○ジェクトD仕様もネット上には登場するかも!?

70スープラ

愛しの70スープラも登場します。が、2リッターエンジン“1G-GTE”搭載モデルのみ。エンジン交換で2.5リッターの“1JZ-GTE”が載せられるのかと思ったら、3リッターの“7M-GTE”および80スープラに搭載された“2JZ-GTE”しかなかったっ。残念

本作は、5月24日に前述のワイヤレスハンドルコントローラーと同時に発売される予定だが、その前に体験版の配信が明らかにされている。残念ながら4月中の配信はかなわなかったようだが、Xbox 360本体を持っているなら体験版からでも、まずプレイしてみてほしい。また、Forza2に興味を持った人はぜひとも同社が公開している“Forza Motorsport 2 ブログ”(http://blog-forza.spaces.live.com/)をチェックしてみよう。

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