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Opera Software訪問記(2)

HTML 5が変えるブラウザーの表現能力

2007年04月27日 00時00分更新

文● 編集部

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表現能力の向上が求められるブラウザー


 インターネットの世界では、Ajaxを利用してブラウザー上でリッチなインターフェイスを提供するウェブアプリケーションが一般的になっている。Ajaxは、ウェブアプリケーションを新しい次元に引き上げたが、ブラウザーの持つセキュリティー上の制限から、ローカルのコンテンツにアクセスできないといった制約も抱えている。

 こんななか、新たな動きとして出てきているのが、ブラウザーを使用しないリッチクライアントである。マイクロソフトのWindows Presentation Foundation(WPF)やFlashの技術を応用したアドビシステムズのApolloなどが、これに相当する。

 これらの技術では、パソコンのローカル上にインストールされたランタイム上で、インターネットからダウンロードしたプログラムを動作させる仕組みを取る。ブラウザーとは異なり、ローカルリソースにアクセスすることも可能で、3Dグラフィックスなどを利用したリッチなGUI環境を実現できる点も特徴だ。

 「これらの技術に関してどう思うか?」という筆者の質問に対してStandal氏は、以下のような見解を示した。

「NewYork Timesは、WPFを利用して見栄えのするGUIを提供するニュースリーダーをリリースしています。しかし、数十のプログラムをインストールしなければならないなど、複雑な面があると思います。WPFは現状ではWindows Vistaでしか動作しないため、マスにはまだ受け入れられない面もあるでしょう。Flashに関しても、ブラウザーからコントロールできないという面があります」。

 Standal氏は、その一方で十分に普及が進んだHTMLやXHTMLとブラウザーはマスに普及していると話す。

 パソコンの性能が上がり、インターネット回線の高速化とコネクティビティーの向上が進む中、インターネットとの連携をどのようにリッチにしていくかという点に、各社が大きな関心を示しているというのは確かだろう。将来的にどういった技術が生き残っていくのかは未知数だが、目指している大きな方向そのものには共通点も多く感じる。

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