米エヌビディア社(以下NVIDIA)は17日、DirectX 10に対応するGeForce 8世代のグラフィックスチップ(以下GPU)“GeForce 8600”“同 8500”シリーズを発表した。これによりGeForce 8世代のアーキテクチャーが、89ドル(約1万618円)~229ドル(約2万7319円)台のグラフィックスカードにも拡充される。搭載製品はすでに数社から発表されており、順次出荷される。
発表されたGPUと、搭載グラフィックスカードの価格帯は以下のとおり。
- GeForce 8600 GTS
- 199ドル(約2万3741円)~229ドル(約2万7319円)
- GeForce 8600 GT
- 149ドル(約1万7776円)~159ドル(約1万8969円)
- GeForce 8500 GT
- 89ドル(約1万618円)~159ドル(約1万5390円)
3種類すべてがDirectX 10のグラフィックスAPIと、“Shader Model 4”機能に対応する。GeForce 8600 GTSと8600 GTは、演算器である“ストリームプロセッサー”を32基搭載。コアクロックは8600 GTSが675MHz、8600 GTが540MHz。128bitのメモリーインターフェースを備え、最大256MBのメモリーに対応する。GeForce 8500 GTは、16基のストリームプロセッサーを備え、コアクロックは450MHz。
また、H.264ビデオデコード機能を持つビデオ処理エンジン“PureVideo HD”を搭載しており、同社ではこれらのGPUを搭載する一般的なパソコンで、HD DVDやBlu-rayディスクの高精細映像を再生可能になるとしている。
同社からのGPUの発表に併せて、搭載グラフィックスカードも各社から発表された。台湾ASUSTeK Computerは、GeForce 8600 GTSを搭載する『EN8600GTS/HTDP/256M』と、GeForce 8500 GTを搭載するファンレスタイプの『EN8500GT SILENT/HTD/256M』を日本市場で発売すると発表した。価格はいずれもオープンプライスで、予想実売価格はEN8600GTSが3万1000円前後、EN8500GTが1万5000円前後。
またエムエスアイコンピュータージャパン(株)は、3種類のGPUを搭載した製品をそれぞれ発表した。このうち最上位の『NX8600GTS-T2D256E-HD-OC』は、オーバークロック駆動されたGeForce 8600 GTSとDDR3メモリーを搭載する。標準的な動作クロック周波数がそれぞれ675MHz/2000MHzなのに対し、同製品は700MHz/2100MHzで動作させている。大型の冷却ファンを搭載するため、拡張スロットを2スロット分占有する。価格はオープンプライスで、予想実売価格は3万円前後。
そのほかに、GeForce 8600 GTを搭載する『NX8600GT-T2D256E-OC』と、GeForce 8500 GTを搭載する『NX8500GT-TD256E』も発表した。価格はいずれもオープンプライスで、予想実売価格はそれぞれ、2万円前後、1万4000円前後。