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「音はわざと外していない」 ニコニコ動画の“Fooさん”を独占取材

「その場のノリで採用が決まった」

2007年04月16日 22時00分更新

文● 広田稔(編集部)

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「その場のノリで採用が決まった」


──なぜお詫び動画のBGMとして、リコーダーの演奏を流そうと思ったのでしょうか?

【中野氏】 動画共有サービスを行なう上で避けて通れないのが、著作権侵害などの理由で投稿した動画を削除するということです。

 一般的な動画共有サービスでは、削除された動画のページではその後、何も表示されません。しかし、私たちはそれでは寂しいと思い、そのページすらコンテンツのひとつにしようと考えて、まずは“蛍の光”をBGMにした動画を流すことに決めました。

 ところが今度は、レコーディング当日になって、音楽CDをそのまま流すと原盤権を侵害してしまうということが判明しました。急遽、何か楽器で代用できないかという話になり、リコーダーが吹けるというFooさんにお願いしたのです。


リコーダー
Fooさんの写真撮影はNGということで、愛用のリコーダーだけの登場となった

──そんな急な話だったんですか!

【Fooさん】「笛を持ってる」と言ったはいいんですが、突然のことだったため、手元には譜面すらありませんでした。リコーダーを取ってきて、次の音を手探りで吹いていたところ、その練習をスタッフの方が録音していたんです。その場のノリで、採用が決まってしまったと(笑)。

 だからあの音はわざと外しているわけじゃないんです。ちなみに同じ蛍の光のお詫び動画でも、きちんと演奏できているBGMから、ものすごくダメなものまで4バージョンもあります。



「普通に吹いても“ファ”が外れる」


──しかし、あの音の外し方は尋常じゃないですよね。リコーダーに細工していたりしません?

【Fooさん】 実はこれ、魔法の笛なんですよ(笑)。ソプラノリコーダーには2種類あって、私のは小学校などで使うものとファの音の出し方が違うんです。だから、普通に吹こうとしても、ファを外してしまうという。

【まめ知識】ソプラノリコーダーの音孔(音を変えるための穴)には、バロック式ジャーマン式という2つの方式がある。両者の最大の違いは、“ファ”の音の運指が異なるということ。日本の小学校では一般的にジャーマン式を採用しているが、Fooさんの持っている笛はバロック式だ。

──お詫び動画の最後でも「ドが出ねぇんだけど」とつぶやいていましたね。

【Fooさん】ドの音は単純に全部の孔を塞ぐだけですが、これが意外と難しい(笑)。あのレコーディングのときもなかなかドの音が出なくて、これはNGテイクだなと思って最後にぼやいたら、そのテイクが採用されてしまいました。

 そもそもこのリコーダーは、知人たちとセッションするために購入したものでした。しかし、そのイベントが流れたため、リコーダーもお蔵入りになってしまった。リコーダーの演奏自体は小学生のときに経験していましたが、この笛を吹いたのは“蛍の光”の収録が初めてです。

 ちなみにこのリコーダーはヤマハ製で、こう見えても3万5000円するイイやつなんですよ。でも高いくせにファが出ない!

リコーダー リコーダーの口には、確かにヤマハのマークがある

(次ページに続く)

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