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全社のデータ統合を支援、ビジネスオブジェクツが2つのEIM製品

2007年04月10日 22時22分更新

文● アスキービジネス編集部

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日本ビジネスオブジェクツは、4月10日、データ統合を支援するEIM(Enterprise Information Management)ツールの新版を発表した。物理的なデータ統合を支援する「Data Integrator XI Release 2 Accelerated」と、データの仮想統合を実現する「Data Federator XI Release2 Accelerated」の2製品で、いずれも対応環境を拡充し、パフォーマンスを向上させた。


データ品質向上ツールを取り込み、ワンストップ利用を実現したData Integratorの新版


「全社的なデータの見える化が求められている中、社内でのデータの散在や、そもそものデータが信頼に足るものなのかが、企業にとっての課題になっている」

日本ビジネスオブジェクツ マーケティング部マネージャー 畝見 真氏

日本ビジネスオブジェクツ マーケティング部マネージャー 畝見 真氏

 日本ビジネスオブジェクツ・マーケティング部マネージャーの畝見(うねみ)真氏はこのように話す。同社の主力製品であるBI(ビジネスインテリジェンス)ツールは、ERPやCRM、SCMなどが持つさまざまな業務データを集約、一元的なビューで経営情報を可視化することができる。その際に必要となるのが、畝見氏が指摘するデータ統合とデータの品質を担保する仕組みである。ビジネスオブジェクツはこうした仕組みを持つツール類をEIM(Enterprise Information Management)ツールと呼び、データ統合製品「Data Integrator XI」「Data Federator XI」、データ品質向上ツール「Data Quality XI」、データ評価ツール「Data Insight XI」をラインナップしている。

 今回発表されたのはこのうち、データ統合製品の新版である「Data Integrator XI Release 2 Accelerated」と「Data Federator XI Release2 Accelerated」。両製品ともデータ統合ツールではあるが、Integratorが物理的にデータを統合してDWH(データウェアハウス)やDM(データマート)の構築を支援するのに対して、Federatorはデータを仮想的に統合、単一のビューとして見られるようにする。実際には、Federatorがデータ件数が少なく、リアルタイム性が求められるもの、Integratorは件数が多くバッチで処理するものと使い分ける。

データのクレンジング(品質向上)機能を取り込んだ「Data Integrator XI Release 2 Accelerated」

データのクレンジング(品質向上)機能を取り込んだ「Data Integrator XI Release 2 Accelerated」

 Integratorの新版は、データ統合処理実行時における2GB以上のメモリの利用に対応し、パフォーマンスの向上を実現。また、Data Quality XIとの統合を図り、データソースの品質向上から統合までをシームレスに作業できるようにした。加えて、Linux環境や64ビット版UNIXを新たにサポートし、利用環境を広げた。

 一方のFederatorの新版では、データソース内のパターンを自動検出し、テーブル情報を取り込む際に最適な結合演算子を選択できる仕組みを取り入れた。また、XML、Sybase、Teradata、Progressなどのデータソースに対応したほか、UNIX環境での動作もサポートした。

 価格はともに非公表で、日本ビジネスオブジェクツでは今月から6月にかけて出荷を開始する予定としている。

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