米アップル社は現地時間の28日、インテルMacでWindowsを起動するツール『Boot Camp 1.2 Beta』を公開した。新バーションではWindows Vistaを正式にサポートしている。
アップルのBoot Campの配布サイト(左図)と、インストーラーの画面(右図)。本稿執筆時点で日本語版サイトでは新バージョンの配布は始まっていなかったが、米サイトから入手したインストーラーでも日本語で表示される
Boot Campは、この春に発売予定の次期Mac OS X“Leopard (レパード)”に搭載される予定。Mac OS X上に仮想マシンを構築し、Windowsなどを実行する『Parallels Desktop for Mac』とは異なり、Boot CampではMac OS Xとは別にWindows用のボリュームを作成し、Windowsだけを起動するのが特徴だ。
バージョン1.2は、昨年10月にリリースされた1.1.2に次ぐアップデーターとなる。最新版で改良された主な点は以下のとおり。
- Windows Vista(32bit版)のサポート
- トラックパッドやグラフィックなど、各種ドライバーの改良
- 『Apple Remote』への対応
- Boot Campの状態を管理するタスクトレイユーティリティーの追加
- 韓国/中国など全8カ国語のキーボードサポートの強化
- Windowsドライバーのインストール方法の改良
- Windows環境から参照できるBoot Camp用ヘルプの追加
- Windows XP/Vista用の『Apple Software Update』の追加
WindowsのiTunesもリモコン操作できる
目新しい機能の追加点としては、アップル純正のリモコン『Apple Remote』への対応が挙げられる。Apple Remoteの“Menu”ボタンを押すと、iTunesが起動し、曲の再生や選曲、ボリュームの変更などを指示できる。楽曲の再生に関する操作は、『Windows Media Player』でも同様に利用可能だ。
また、WindowsWindows環境から参照できるヘルプも用意され、タスクトレイのアイコンから呼び出せるようになった。なお、このユーティリティーからは、右クリックや日本語入力切り替えの支援を行う『Apple Keyboard Support』機能のオン/オフができるのはこれまでと同様だ。
そのほか“スタート”メニューの“すべてのプログラム”には、インターネット経由でアップル製ソフトのアップデーターの有無を確認する『Apple Software Update』が追加されるようになった。
なお、Boot Campのインストールはアップルがウェブサイトで配布しているディスクイメージ(138MB)をダウンロードして行なう。イメージをマウントするとインストーラーが入っているので、これを実行すればいい。
すでにBoot Campがインストールされているマシンの場合は、Windowsを再インストールする必要は無い。いったんMac環境でWindowsドライバーのインストールCDを作成し、Windows環境で起動直してドライバーを組み込めばいい。
