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2007年度のセールスフォースは「SMB 2.0」――“企業版MySpace”「AppSpace」も提供

2007年03月27日 20時28分更新

文● アスキービジネス編集部

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セールスフォース・ドットコムは3月27日、東京都内で記者向けの事業戦略発表会を開いた。米国本社からワールドワイドコーポレートセールス&サービス担当プレジデントのフランク・ヴァン・ヴィーネンダール氏が駆けつけ、日本法人の宇陀栄次社長とともに、2007年度は中堅・中小企業(SMB)に注力する意向を示した。また、CRMサービス「Salesforce」の新版である「Salesforce Spring '07」と、今後提供が予定されている企業向けポータルサービス「AppSpace」についても同時に発表された。


大企業と同じメリットを享受できる「SMB 2.0」


米セールスフォース・ドットコム ワールドワイドコーポレートセールス&サービス担当プレジデント フランク・ヴァン・ヴィーネンダール氏

米セールスフォース・ドットコム ワールドワイドコーポレートセールス&サービス担当プレジデント フランク・ヴァン・ヴィーネンダール氏

「中堅・中小企業が大企業と同じような悩みを抱えているにも関わらず、同じITシステムを導入していないのはなぜか、注目してきた。その理由は、大手のアプリケーションベンダーが新しいビジネスモデルを提供できなかったからだ」

 米セールスフォース・ドットコムのワールドワイドコーポレートセールス&サービス担当プレジデントであるフランク・ヴァン・ヴィーネンダール氏はこのように話す。2007年度のセールスフォース・ドットコムの戦略を語るキーワードは、大企業のスタンダードを中堅・中小企業(SMB)に対して適用する「SMB 2.0」。従来型の大企業向けパッケージアプリケーションの導入・運用には費用が掛かりすぎ、中堅・中小企業向けでは逆に機能不足だというのが同氏の主張だ。

「たとえば、中小企業であっても、(Salesforceのユーザーである)『みずほ』や『メリルリンチ』といった大企業と同じように、同じシステムが使えるメリットを提供したい」(ヴィーネンダール氏)

 ヴィーネンダール氏は、予算や人的リソースが限られた中堅・中小企業こそSaaS(Software as a Service)のメリットを享受可能だとする。たとえば、月額料金制で導入が簡便なことや、アップデートが不要であるために運用コストが下げられるといった、従来からのASPサービスの利点である。それに加えて、同社はさまざまな業務用アプリケーションをWeb上で追加できる「AppExchange」を提供しており、企業の成長や必要に応じて機能を拡張できるのも売りだ。

株式会社セールスフォース・ドットコム 代表取締役社長 宇陀栄次氏

株式会社セールスフォース・ドットコム 代表取締役社長 宇陀栄次氏

 もともと、SalesforceのようなSaaSは、中堅・中小企業がターゲットと語られることが多かった。「いま、なぜあえて中堅・中小を狙うのか」との問いに、日本法人の代表取締役社長である宇陀栄次氏は「もともと中堅中小には取り組んでいたものの、ここ数年は市場への浸透と認知度を高めるために、大手企業にフォーカスしていた」と説明する。その上で「中堅・中小企業をこれから本格的にとりにいく」と宣言。人員を倍増させ営業体制を強化する計画や、パートナー企業に中小のシステムインテグレータの取り込みを目指す考えを示した。

 また、宇陀氏は「大企業でSFAなどのフロントエンドシステムにおいて成功を収めたのと同様に、中堅・中小でもまずはフロントエンドから攻めたい」と話す一方で、「将来的には中堅・中小に限れば、ERPのようなバックエンドシステムを提供する可能性もあり得る」と述べ、今後の事業拡大に含みを持たせた。


IdeaExchangeの意見をもとに改善した「Spring '07」


 同日発表された「Salesforce Spring '07」は、同社のユーザーコミュニティ「IdeaExchange」に寄せられた要望を取り込み、100カ所以上の機能拡張・強化を行なったCRMサービスの新版である。すでにSalesforceを利用するすべてのユーザーがバージョンアップ済みだという。

同日発表された「Salesforce Spring '07」。画面はマウスオーバで詳細情報を表示する新機能

同日発表された「Salesforce Spring '07」。画面はマウスオーバで詳細情報を表示する新機能

 新版では、詳細情報をマウスオーバで表示するフロート表示の採用や、検索機能における結果表示の改善・並び替えへの対応などにより使い勝手を高めた。加えて、日時をトリガーとした承認ルールを設定できる「時間ベースのワークフロー」や、承認依頼の電子メールに対して「承認」「却下」などと返信することでSalesforce上に反映させる「電子メール承認機能」などを追加している。

「Salesforce Spring '07」

「Salesforce Spring '07」

「Salesforce Spring '07」

「Salesforce Spring '07」

電子メール承認機能のデモ。承認依頼のメールに「承認」と書いて返信する(左)と、Salesforceにログインすることなく承認を行なうことができる(右)

 また、併せて「AppSpace」と呼ばれる新サービスも発表された。AppSpaceは、Salesforceの導入企業が取引先や顧客と情報を共有するためのクローズドなポータルサイトを構築するサービス。「(音楽や画像を共有できるSNSである)MySpaceの企業版」(同社)にたとえ、Salesforce上のスケジュールやドキュメントの共有、プロジェクト管理、Apexアプリケーションを共有できるのが特徴だ。

 AppSpaceは、今年4月から一部の企業に対してテスト販売され、一般企業が利用できるようになるのは今夏以降となる見込み。200ユーザー分のライセンスを含む1組織あたりの月額料金は、995ドルからを予定しているという。

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