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【レビュー】イラストレーターの水玉螢之丞が最新ペイントツールをなで斬り!!

Corel Painter X

2007年03月25日 18時00分更新

文● 水玉螢之丞

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手描きのタッチをパソコン上で再現できることでプロのクリエイターにも愛用されているコーレル(株)のペイント系グラフィックソフト、“Painter”の最新版『Corel Painter X』が4月13日に発売される(ESD版(ダウンロード版)は4月6日に先行販売)。ここでは、この最新ペイントソフトをイラストレーターの水玉螢之丞さんに触ってもらい、ユーザー視点、クリエイター視点からの本音レビューをお届けする。

『Painter X』に関して、おそらく一番の話題は「今回は久々の“缶入り版”があるヨ!」てことじゃないかと。アップグレード版にまで缶入りがあるあたり、販売がコーレルに移ったのは正解だったかも(ビミョーに失礼な発言)。いやオレはフツーので充分ですけど。

ペインター缶 Painter Xの通常版パッケージ
久々に復活した“ペインター缶”。国内で500本限定生産だというこちらはPainter Xの通常版パッケージ

リアルブリスルブラシは研究の価値ありかも!?

てことで、わかりやすい絵をかいてみました。中央のウサミミの人は、新機能の“リアルブリスルブラシ”で。っつっても“色鉛筆”で描いた線画を塗りつぶしツール禁止で塗ってみました、てだけですが。もともとオイルとかあんまり使わないから、いちばんのポイントらしいコレも、いまいちありがたみが不明。すびばせん。でも丸筆の線のはしっこに飛沫(しぶき)みたいなテンテンがくっついてきちゃうクセがなくなってるのは、すごくうれしい。「髪の毛のリアル表現に命かけてる」感じの絵が描きたい人には、大いに研究する価値のあるブラシかも。7だけ持っててあまりのアレでナニな使い心地に封印しますた、てな人も、気をとりなおして試してみてほしいす。

水玉さんが実際にPainter Xの新機能を使って描いたイラスト
Painter Xの新機能を使って描いたウサミミさん

“色鉛筆”の描線に関していうと、“抜き”はともかく“入り”の処理は、全体に向上した感じ。切実に欲しいのは“抜き”のほうなんですけどねー、どっちかっていうと。インクペンとかの線に関しては、特に劇的な変化はナシ。「“ペンの線”がどうしても必要なときは漫画専用のツールを併用するが吉」、ていうところからは、まだ抜け出せませんな。これもオレは普段は“べた塗りペン”でにょろーっと描いちゃってるから、実はほとんど関係ないんだけど。

描画以外の操作も快速
処理速度の向上にびっくり!

じゃなくて、最初に書いとくべきことがあったよ! 処理速えよ! これはもう、かなーり向上したのがしっかり実感できます。コーレルのゆってる「5倍(当社比)」ってほどじゃないかもしれないけど、描画だけじゃなくて、投げ縄ツールで範囲選択してそれが決定されるまでとか、ファイルの読み込み/保存なんかも、格段に速くなってる。7で“水彩”を使ったときの、ひと筆ごとに“にじみ”の計算で待たされてうんざり、みたいなヒドい目には、まったく遭わずにすみます。うちの大したスペックでもないパソコンでも、とりあえずはいきなり落ちたりしなかったし、それどころか“XI.5”より安定してますヨ? やたらに落ちてる人もいるかもしんないけど、こういうのってわりと運だしなー(たぶん)。



新しいスマートストロークブラシが楽しい

さて、Painterに昔っからある“フォトペインティングシステム”。デジカメ画像とかを“元ネタ”にして、それをゴッホやらスーラやらのタッチで絵画ふうに仕上げたクローンを作れますヨ、ていう機能なんだけど、これが今回いろいろ強化されてます。“スマートストロークペイント”のボックスをチェックすると、元ネタの画像の形状に合わせたストロークが適用されるっていう。プリセットのストロークを選ぶこともできるし、逆にうんと細かい設定も可能。“自動ペインティング”をスタートさせて、眺めて面白がってはみるけど保存しないで閉じちゃう、ていう機能なんじゃないかと思って(またもや失礼な発言)たんだけど、違ったのかも。

で、ソレ用に今回用意された“スマートストロークブラシ”ていうブラシカテゴリーがあって、っつってもほかのブラシカテゴリーから使えそうなのを持ってきてまとめてある感じなんだけど、写真のクローンを作るだけじゃなくて、“パターン”に収納してある地紋用の画像を“元ネタ”にして、フツーに描画するブラシとしても使えるです。元々“クローンブラシ”てのがあったんだけど、描画が遅くてあんまり使ってなかったですよ。で、今回処理が速くなったおかげで、これがどっちも楽しい。イラスト右側の背景部分がソレなんだけど(上のフキダシ型のがパターンデータ)、例えば“水彩スパッタリング”ていうブラシで描画すると、元ネタの色味だけ使ってこんな感じに描ける。なかなか使えそうです。

Painter名物のアレも、しっかりXに

最後に、やはり書いておかねばならないでしょう。皆さんお待ちかね、Painter名物、ビミョーにムダなフィーチャー。今回はブラシカーソルの進化がそれに当たるかと。左側のフキダシの中に書いてある赤い矢印、の左にある丸いマークが、Xのブラシカーソル。描線の太さ+ペンの角度やなんかが表示されるようになったんだけど、いまいちベンリじゃなくて、ていうかむしろ不便で、すぐただの△印に変更しちゃいました。それと、構図を決めるのに役立つらしい“黄金分割”の表示。どんなもんだか分かるように、イラスト画像は表示させた状態でスクリーンショットとってみました。ツールボックスに入ってるくらいだから、フツーは「おお、これはベンリだ!」とか大喜びするところなのかもしれないけど、ごめん、オレ使い方全っ然わかんないです。さらにおやくそく、“イメージホース”と“パターンペン”用のプリセットデータの意味不明っぷりも健在。6に入ってた“金髪の三つ編み”を超えるモノはないけど、“ツバメ”“銀色のチューブ”“木の幹”……原稿に使うの、コレが最初で最後だよ、きっと。



って、ここまで読み返すと、オレって「間違いだらけのPainter使い」な感じ。こんなカンタンな絵描くのにPainter使う意味はあるのかどうなのか、てな気になってきましたよ。意味はともかく理由はあるんだけどね、「だって野球は阪神ファンだし」ていう。テヘ。

Corel Painter Xの主なスペック
製品名 Corel Painter X
OS Windows Vista/XP SP2/2000(SP4以上)
Mac OS X 10.3.9以降
HDD 360MB以上(Windows版)
280MB以上(Mac OS X版)
価格 5万9800円(製品版、税別)、4万9800円(ダウンロード版、税別)、など
オープンプライス(500本限定ペインター缶(通常版)、Corelストア価格5万8980円)

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