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バラして発見、搭載OSは“Apple TV OS”だった!?

Apple TV

2007年03月24日 14時15分更新

文● 編集部 広田稔

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そのファイル構成はMac OS Xにそっくり!!


 Apple TVのHDDをMacBook Proにつないでみると、デスクトップには“OSBoot”と“Media”という2つのボリュームが現われた。両方ともその名の通りの用途で、“OSBoot”はシステム関連のファイルを、“Media”はパソコンと同期したコンテンツを収めるために利用する。ディスク容量は“OSBoot”が900MB、“Media”が35.8GBだ。

続けて『ディスクユーティリティ』を利用して、HDDの詳細を調べてみたところ、デスクトップにマウントされないボリューム(容量は399.98MB)がもうひとつあることがわかった。また、HDDのパーティション方式は“GUIDパーティションテーブル”で、3つのボリュームともフォーマット形式は“Mac OS 拡張 (ジャーナリング)”ということも確認された。

Finder上

Apple TVのHDDをマウントしたところ

ディスクユーティリティ

『ディスクユーティリティ』を起動した画面

“OSBoot”のボリュームは、通常のMac OS Xと同じようなフォルダー構成となっている。例えば、HDD直下には“システム”、“アプリケーション”、“ライブラリ”といったフォルダーが収められている。“システム”フォルダー内をのぞいてみると、“ライブラリ”以下には“CoreServices”や“Frameworks”、“PreferencePanes”、“QuickTime”などのフォルダーがずらりと並ぶ。

もちろんすべて同じ構成ではなくて、Apple TVのHDDの“アプリケーション”フォルダーには何も収められていない。また、通常のMac OS Xにはない“SeedScratch”というフォルダーも見られる。

この“SeedScratch”の“ユーザ”内には、“frontrow”というフォルダーがあり、“デスクトップ”、“書類”、“ライブラリ”といった“ホーム”の構成と同じフォルダーが含まれていた。

ファイルとフォルダー構成を比較

上のウィンドウがApple TVの“OSBoot”ボリューム、下のウィンドウがMacBook Proの起動ボリューム。基本となるファイル/フォルダー構成は同じであることがわかる

QuickTime

“システム”→“ライブラリ”→“QuickTime”内。H.264や3GPPなどのコンポーネントを含む

Extention

“システム”→“ライブラリ”→“Extension”内

“SeedScratch”→“ユーザ”→“frontrow”内



“Apple TV OS”と“10.4.7”の文字が……


ここで気になるのが、果たしてこれがMac OS Xかどうかということ。もしかしたら、ただの“OS X”かもしれない。早速確かめるべく、Mac OS Xのバージョンが記載されれた“SystemVersion.plist”ファイルを開いてみたところ、“ProductName”項目には“Apple TV OS”と、“ProductVersion”項目に“10.4.7”と記載されていた。

OSはApple TV OS 10.4.7?

“システム”→“ライブラリ”→“CoreServices”フォルダーの中にある“SystemVersion.plist”ファイルをテキストエディタで開いたところ。ちなみに検証に使ったMacBook Proの起動ディスクにある同じファイルでは、“ProductName”項目が“Mac OS X”、“ProductVersion”項目が“10.4.9”と記載されている

一方、“Media”ボリュームは、Mac OS Xの構成とは異なり、独自のファイル構成を取るようだ。いったんApple TVにHDDを戻し、MacBook Proと音楽/ポッドキャストを同期して再びMac側でマウントしてみたところ、“Media”フォルダーの“Media Files”内にフォルダーが作成され、その中にファイルが収められていた。

Mediaボリューム

音楽/ポッドキャストを同期したあとの“Media”ボリューム内

(次ページに続く)

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