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CeBIT 2007レポート Vol.9

AMD、次世代CPUの投入計画や新GPU R600の概要に関して説明

2007年03月19日 19時37分更新

文● 編集部 小林久

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米AMD(Advaenced Micro Devices)社は、ドイツ・ハノーバーで開催中の“CeBIT 2007”の会場で、次世代CPUの投入スケジュール、DirectX 10世代の次世代GPU『R600』、同社が取り組んでいる小型PC用フォームファクター“DTX”などについて説明する記者説明会を開催した。

Barcelonaのウエハー

公開されたクアッドコア搭載Opteronのウエハー

公開されたクアッドコア搭載Opteronのウエハー



2007年後半に4コアのデスクトップ向けCPU“Agena”を投入


まず、CPUに関しては、クアッドコア(4コア)搭載のOpteron(コードネーム:Barcelona)のウェハーを公開。デスクトップ用のクアッドコアCPUである“Agena”を今年後半に登場するほか、ノート向けでは5時間を超すバッテリー駆動時間を目指しており、そのために第2四半期に登場する“Hawk”ファミリーのCPUを活用していくという。また、ノート用の次世代アーキテクチャーである“Griffin”も2008年に登場すると紹介された。

Barceronaの解説

クアッドコアOpteronの概要

Agenaの解説

デスクトップ向けには今年後半にAgenaと呼ばれるチップが登場



デコーダー内蔵で、ハイビジョン映像も快適に


グラフィックスチップに関しては、DirectX 10の真価を発揮できるチップとしてR600を紹介。Xbox 360の次にくる第2世代の統合型シェーダーアーキテクチャーであるとした。

R600には、HD-DVDやBlu-ray Discといった1080pのコンテンツを快適に再生するための“Universal Video Decoding”(UVD)という技術も搭載される。これは、MPEG-4 AVCなどのハイビジョン動画をデコードするための専用エンジンをGPU内に設け、CPU負荷を押さえ、Windows VistraのAeroなどで常用される3Dレンダリング処理も快適に動作させようというものだ。UVDにより、40Mbpsというハイビットレートの映像再生も可能になるという。

また、RV6xxシリーズでは、GPUの内部にオーディオコントローラーも統合する。GPU内部にオーディオコントローラーを統合する意味は、音声信号と映像信号を1本のケーブルで伝送するHDMI接続をより効果的に行なうためだ。これにより、サウンドカードからS/PDIFなどを経由してHDMI端子に送られていた配線をよりシンプルにできる。

ATI XENONの次世代技術

R600はXbox 360用GPU『ATI XENOS』の第2世代という位置付け

デコーダー搭載で動画再生も快適

デコーダーを内蔵することで、別の部分にGPU性能を生かせる

R600は65nmプロセスで製造され、消費電力当たりの性能の向上と長時間のバッテリー駆動を実現できるという。



スモールフォームファクターの提案“DTX”


DTXは、スモールフォームファクターのパソコンを効率よく開発するための規格で、容積で6リットル程度、TDPで65W程度のパソコンをターゲットにしている。規格化することで、開発期間の短縮とスケールメリットを出すというのも目的のひとつだ。

DTX

小型パソコン向けのフォームファクターDTX。ボードサイズは200×244mmだ

小型パソコン向けのフォームファクターDTX。ボードサイズは200×244mmだ

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