Windows以外にもLinux、FreeBSD、Solarisなどの起動が可能
米パラレル、インテルMacで動作するエミュレーターのβ版を公開
2006年04月07日 15時00分更新
アップル製ツール『Boot Camp』を使ってMac OS XとWindows XPのデュアルブートが可能になったばかりのインテルMacに新たな選択肢が登場した。
米パラレル・ソフトウェア・インターナショナル(Parallels Software International)社は6日、同社の仮想マシンソフトウェア『Parallels Workstation 2.1』のインテルMac対応を発表し、β版のダウンロードを開始した。現時点でインテルMac版の正式リリース時期と価格は明らかにされていない(Linux版とWindows版の製品は49.99ドル)。
Parallels Workstationの日本での知名度はあまり高くないが、Windows以外にもLinux、FreeBSD、SolarisやOS/2など、多くのゲストOSに対応した安価な仮想マシンソフトウェアとして“知る人ぞ知る”存在であった。
PowerPC版のPCエミュレータと比較するとCPUエミュレーションの必要がなく、かつインテルのCPU仮想化技術“VT-x”をサポートしているため高速な動作が可能だ。ただし、ビデオ周りはエミュレーションとなるため、総合的な性能はBoot Campで起動したWindowsに劣る。
Boot Campは、正式対応しているOSが『Windows XP』のService Pack 2以上で、OSの切り替えに再起動が必要になる。これに対して、Parallels WorkstationはさまざまなOSを組み込んで、マシンの再起動なしに複数OSを同時に使用できるというメリットがある。
1台のマシンでMacとWindowsのように複数のOSを動作させる場合、デュアルブートとエミュレーションというふたつの選択肢があるが、例えばビデオ性能が必要な3Dアプリケーションやゲームではデュアルブート、主にMac OS Xを使いつつ補助的にWindowsアプリケーションを利用したいのであれば仮想マシンといったように、用途に応じて使いわけるのが理想だろう。