ジャストシステムは、XMLベースのアプリケーション開発基盤環境、およびクライアント実行環境を提供する「xfy Enterprise Edition 1.5」を3月23日から全世界で同時発売する。価格は750万円(税別)から。
「スピード力」を実現できるxfy Enterprise Edition 1.5
xfyはジャストシステムが開発したXML(eXtensible Markup Language)アプリケーションフレームワークだ。企業内のデータは、データベース、個人のメール、基幹系システムなど、さまざまな場所に存在している。ジャストシステム代表取締役社長 浮川和宣氏は、これらの分散しているデータを「マッシュアップ」して、活用するための最適な手段として「xfy Enterprise Edition 1.5」(以下xfy EE)を位置付ける。
またインターネットの登場により、企業を取り巻く変化がかつてないほど速くなっていることを指摘。xfy EEがこの変化に対応できる「スピード力」を企業にもたらすと語った。
続いて、同社のxfyエンタープライズ事業本部 セールスサポート部 部長 六戸力氏が登壇し、xfy EEの製品説明を行なった。xfy EEは「xfy Client」、「xfy Server」、開発ツール、そして外部データベースと接続するためのアダプター(オプション)から構成される。
XMLのドキュメントは、用途に合わせてさまざまな要素や属性が規定され、これらのまとまりは「ボキャブラリ」と呼ばれる。xfy最大の特徴はプラグイン・アーキテクチャーにより、すべてのボキャブラリ、データに対応できることだ。ユーザーが独自に作成したXMLボキャブラリにも、XVCDと呼ばれるスクリプト言語で対応可能だ。
情報を共有・活用する環境としてのxfyは、「XMLオブジェクト」という仕組みを持つ。これはXMLドキュメント内部にデータだけでなくプロセスやロジックを記述するもので、ドキュメントにアプリケーション的な機能を持たせることができる。XMLオブジェクトをサーバ上に置き、ユーザーが共有することで、データの高度な活用が実現する。
また前述のように、外部のデータベースをアクセスする手段として「xfy Adapter」が用意されている。現在はIBM DB2 9、オラクル10g対応のアダプターがあるほか、将来的にはLotus Domino対応版も用意される予定だ。
最後に同社執行役員 xfyエンタープライズ事業本部長 田上一巳氏が登壇し、xfy EEのビジネス展開の説明を行なった。さまざまな分野のパートナーとの協業は個別の企業ごとに行なわれており、現在ワールドワイドでは約40社との契約が完了しているという。さらにパートナー企業は増やしていく予定で、現状は社内の受け入れ体制を強化しているということだ。
xfy EEは2007年3月23日に「世界同時発売」となる。価格は、xfy EEが750万円(1サーバ/50クライアント)から、IBM DB2 9、オラクル DB 10g対応のアダプターが各100万円からとなっている。